せっつ・はりま歴史さんぽ|山陽沿線歴史部

智頭往来の宿場町・智頭を訪ねて(前編)

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立春を過ぎて寒さの中に春の気配を感じる頃、いかがお過ごしでしょうか。
こんにちは、山陽沿線歴史部の内膳正です。

智頭駅

前回まで訪ねた平福を出て、智頭急行の普通列車で着いたのは智頭駅です。

智頭橋からの眺め

駅の近くを流れる土師川に架かる智頭橋から川と街並みを眺めてみました。智頭急行の智頭線の終点の智頭は兵庫県・鳥取県・岡山県の三県境にもほど近い山間の町です。智頭線の沿線は山深い地域がほとんどだったので、久しぶりの町の雰囲気にほっとするような気さえしました。

特急「スーパーはくと」が走るようになって以前と比べると京阪神でも聞き馴染みのある地名となった智頭ですが、とても古い歴史のある町です。町が非常に栄えたのは近世で、因幡街道と備前街道の交わる土地だったことから両方の街道の宿場町が置かれ、鳥取藩最大の宿場町と呼ばれるほどに発展しました。

智頭往来

市街地を通り抜けて千代川を渡った先にかつての宿場町が広がっていました。「智頭往来」と呼ばれた因幡街道沿いに木の壁の街並みが続き、いかにも山の町の雰囲気です。

旧塩屋出店

智頭往来に面して建っていたのは旧塩屋出店です。屋号を「塩屋」といった智頭の商家の石谷家の分家の住宅です。現在は飲食店として使われています。

旧塩屋出店の庭園

塩屋出店の中に入ると鍵型の母屋に囲まれた庭園が広がっていました。庭園の中に建つ洋館は離れの西洋館で、結核療養施設や教会として使われていて、今は西河克己映画記念館となっています。

智頭往来の街並み

旧塩屋出店の先には智頭往来の街並みが続いています。

鳥取藩最大と言われた宿場町・智頭、もう少し歩いてみたいと思います。

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