せっつ・はりま歴史さんぽ|山陽沿線歴史部

川面に映る街並み・因幡街道平福を訪ねて(前編)

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松の内が明けてお正月気分もすっかり遠くなってしまった頃、いかがお過ごしでしょうか。
こんにちは、山陽沿線歴史部の内膳正です。

平福駅

山陽姫路駅から列車を乗り継いで着いたのは佐用町にある智頭急行平福駅です。

平福の街並みを眺めて

佐用川の畔にある平福は佐用町の北の山間にあります。古くから宿場町として栄えた町で、駅からも趣のありそうな街並みが望めますね。

平福本陣跡

駅前から街中に入ると立派な門が佇んでいました。こちらは平福本陣跡です。

平福は現在は佐用町の一地区となっていますが、近世には姫路と鳥取を結ぶ因幡街道の最大の宿場町として大いに栄えた町です。長らく鉄道が通らなかったために市街化が進まず、古くからの街並みが今も残されています。本陣とはおもに大名が参勤交代などの際に宿泊していた宿で、こちらの本陣は鳥取藩の藩主が使っていたものでした。本陣として整備されたのは江戸時代の初めの寛永頃、当時の鳥取藩主・池田光仲によるものとされています。ただ、歴代の鳥取藩主は参勤交代では平福の北側の大原智頭で宿泊することが多かったそうで、ここ平福の本陣で宿泊することは少なかったそうです。

平福本陣の内部

門をくぐった先は社のある庭園となっていました。平福本陣の建物などは失われ、跡地は街の北側にある素戔嗚尊神社の御旅所として使われています。立派な門は平成になってから復元されたものだそうです。

佐用川沿いの景色

平福を代表する景色がこちらの佐用川沿いの景色です。街道の街並みと言えば道沿いの景色のイメージですが、ここ平福では街道沿いの景色だけでなく、いわば裏側の街並みの景色も楽しめるのが他にはないものと言えるでしょうか。

佐用川沿いに美しい街並みの残された平福をもう少し歩いてみたいと思います。

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