せっつ・はりま歴史さんぽ|山陽沿線歴史部

姫路・北条を訪ねて(後編)

投稿日:



こんにちは、山陽沿線歴史部の内膳正です。
前回に続いて、姫路の北条を歩いてみたいと思います。

水路の道

住宅地の中を水路が巡っています。
こんなところにも、市街地とは少し違う風情を感じますね。

北条天満宮

水路の向こうにあったのが北条天満宮です。

北条天満宮の境内

生い茂った木々に囲まれた境内は広く、歴史を感じますね。

北条天満宮の由緒は、文書が焼失してしまったそうで詳しくわかっていませんが、中世の文書などにその名が見られることから、相当古いとされ、一説には平安時代にさかのぼるとも言われています。今でも広く感じる境内ですが、周辺の開発が進む前はもっと広い範囲に森が広がっていて、さらに今の姫路バイパス付近までは藪が広がっていたそうです。

虚無僧塚

神社の鳥居の横には、「虚無僧塚」と刻まれた石碑がありました。

伝説では、神社の周辺に広がっていた藪に八ツ目イタチが棲み着き、田畑を荒らしていました。困った村人が氏神に祈ると、毎年総領の男女と糠糯二斗四升を捧げるように…、つまり、生贄と供物を要求してきたのです。村人はそれに従っていましたが、ある時この地を訪れた虚無僧がそれは妖怪の仕業に違いないと言い、八ツ目イタチを退治したそうです。喜んだ村人は虚無僧を正覚院に住まわせ、供物にしていた二斗四升を捧げるようになったそうです。明治時代まではこれを記念した人身御供神事が執り行われていて、昭和に入り、この石碑が建立されたそうです。

北条天満宮から眺める

北条天満宮から北条の町を眺めてみました。今では、妖怪伝説のある藪があったとは思えないような静かな街並みが広がっていました。

姫路の南側の北条地区。静かな住宅地ですが、伝説に彩られた古社と昔ながらの街並みに風情を感じることができます。また大変な状況となりましたが、ご近所のお散歩に、訪ねてみてはいかがでしょうか。

ランキングに参加しています。
お出かけ前にクリックをお願いします!
にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへ にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。