せっつ・はりま歴史さんぽ|山陽沿線歴史部

中崎を訪ねて(前編)

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秋らしくなってきたこの頃、いかがお過ごしでしょうか。
こんにちは、山陽沿線歴史部の内膳正です。

人丸前駅

今回のスタートは人丸前駅
高架上にある駅のホームには日本標準時子午線が通っていて、その先には明石市立天文科学館の時計台を望むことができます。

街並みを見下ろす

天文科学館とは反対側の浜側に目を向けてみると、街並みが続き、明石海峡を挟んだ淡路島の山並みを望むことができます。そんな景色の中、気になるのは通の突当りにある瓦屋根です。

中崎公会堂

通の突当りにあったのは中崎公会堂です。まるで寺院のような立派な瓦屋根の建物で驚いてしまいますね。今は海から離れてしまっていますが、もともとは海岸に面して建っていたそうです。

中崎公会堂が建てられたのは明治44(1911)年のこと。明石を象徴する公会堂として建てられたもので、明石瓦が葺かれた屋根は重厚です。現在も市の施設として現役で、内部ではダンスか何かの練習中でした。ちなみに、この公会堂のこけら落としでは夏目漱石が講演したそうです。

中崎遊園地

中崎公会堂の西側には中崎遊園地が広がっています。遊園地…といっても、木々が植えられた公園のような一角です。園内には「明石遊園」の石碑もありました。地図を見れば何となくわかるように、この中崎遊園地はかつての海岸線に設けられたもので、明石港を浚渫した土砂を使って土手のようにしたものです。

ラジオ塔

園内にあったのがコンクリートでできた小さな塔のようなもの。こちらはラジオ塔です。昭和初期、当時は高級品であったラジオの普及のために各地の公園などに設置されたもので、塔の上部にはラジオが収められていました。こちらがいつごろまで使われていたのかはわかりませんが、ラジオ塔の設置自体は太平洋戦争が激化した昭和18(1943)年頃で終わり、戦後のテレビの普及などで使われないようになっていきました。現在では公園の片隅にひっそりと佇んでいます。

次回は中崎遊園地を抜けて明石の街中を歩いてみたいと思います。

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