せっつ・はりま歴史さんぽ|山陽沿線歴史部

滝の茶屋を歩く(後編)

投稿日:



こんにちは、山陽沿線歴史部の内膳正です。
前回に続いて、滝の茶屋を歩いてみたいと思います。

山手へ

滝の茶屋駅から東へ歩いていくと、山手側へ上る坂道を見つけました。急な坂道ですが、右側には石垣が続いていて、ちょっと風情があります。

旧ジェームス邸

坂道を上ると洋館が姿を現しました。こちらは旧ジェームス邸です。

ジェームス邸のある一帯は「ジェームス山」と呼ばれていて、神戸でカメロン商会なる会社を営んでいたイギリス人貿易商アーネスト・ウイリアムス・ジェームス氏が自邸と住宅地を開いたことに始まります。後にこの住宅地は三洋電機創業者の井植歳男氏の所有となりましたが、今でもこの辺りの通称としてジェームス氏の名前が残されています。

旧ジェームス邸の門

旧ジェームス邸の正面は意外なことにちょっと和風な雰囲気。現在、こちらはレストランや結婚式場となっています。昭和9(1934)年の建築で他の異人館比べると新しいのですが、大きさといい趣といい、この辺りではかなり目立つ存在です。「望淡閣」という美しい通称もあるとのこと。

ライオン像

ジェームス邸からさらに山手へ坂道を上っていくと、二股の道に鎮座するライオン像を見つけました。このライオン像から左手はジェームス氏が拓いた「ジェームス山外国人住宅」の私有地となっていて、現在でも関係者以外は立ち入りが禁止されています。このライオン像は住宅地のシンボルとされているとのことです。住宅地内は立ち入り禁止で、鬱蒼とした木々で外から伺うこともできないのですが、航空写真などを見てみるとゆったりとした区画に住宅が建ち並んでいることを見ることができます。古い地形図と見比べてみると、住宅の並びは今も昔もあまり変わっていないようです。少々興味を惹かれるところではありますが、ライオン像に別れを告げて、坂道を下ることにしました。

ランキングに参加しています。
お出かけ前にクリックをお願いします!
にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへ
にほんブログ村