こんにちは、山陽沿線歴史部の内膳正です。
前回に引き続き、妙法寺川の下流に開けた板宿を歩いてみたいと思います。
板宿八幡神社
板宿の街を見下ろして佇むのは板宿八幡神社。
意外に小ぢんまりとした、落ち着いた雰囲気の神社です。
飛松天神社
境内にはたくさんの幟を掲げた神社がありました。
こちらは飛松天神社。
八幡神社の摂社かというところですが、非常に古い歴史があり、板宿の地名の由来にも関わっている神社です。
平安時代、都で左遷されて九州の太宰府へ流されることになった菅原道真がこの地に立ち寄った際、村人が簡素な板作りの宿を作ってもてなしたことが板宿の地名の由来とされています。また、こちらの飛松天神社に祭られている松の切株は道真を慕って都から飛んできたものだとされています。この地名伝説は創作との説が現在は有力なのですが、永延元(987)年に道真と八幡神を祭った社がこの地に築かれ、今の板宿八幡神社へとなりました。
勝福寺
板宿八幡神社から住宅地の中を歩いていくと、勝福寺という寺院にたどり着きました。
こちらは板宿八幡神社創建の翌年の永延2(988)年に建立された歴史ある寺院です。藤原伊尹の三男の藤原英雄丸なる人物が鹿松峠(かのししまつとうげ 現在の神戸市長田区鹿松町付近)に出没した鬼人を退治したのちに建立したという縁起があります。
平安時代、平清盛が大輪田泊築造の際に築いた人工島・経が島の工事にこの寺の宗徒が協力したとされ、寺の中にはこの時に清盛から寄進された仏具が保存されています。
紅葉のトンネル
勝福寺への坂道は桜並木になっていて、今の季節は紅葉のトンネルになっていました。春の花の時期には桜のトンネルになっていることでしょう。
百耕資料館
最後に板宿の街中で立寄ったのが百耕資料館です。
こちらでは板宿の旧家・武井家に伝わる文書の展示を中心として板宿の歴史を今に伝えています。
板宿村の雰囲気
百耕資料館の前の路地はこんな雰囲気。
水路がめぐらされていて、何とも趣があります。 かつての板宿村の集落の中はこのような景色が広がっていたのでしょうか。
賑やかなだけではない、長い歴史のある板宿の街を満喫してから帰途に就くことにしました。
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