こんにちは、山陽沿線歴史部の内膳正です。
前回に続いて、神戸市西区の太山寺を歩いてみたいと思います。
太山寺三重塔
境内の中でも目立つのは三重塔です。
こちらは貞享5(1688)年の建築と、比較的新しい年代のものなのですが、堂々とした姿で美しいですね。紅葉の盛りには朱塗りの塔の周りが真っ赤に染まります。
本堂
塔を眺めてから本堂へ。
柱の朱色が鮮やかなので近年に再建されたものなのかと思ってしまったのですが、もとの本堂が弘安8(1285)年に火災で焼失してから再建されたものです。詳しい再建年代はわかっていないようですが、鎌倉時代頃の建築であることは間違いなく、神戸市内で唯一の国宝だそうです。
太山寺の歴史は非常に古く、霊亀2(716)年に藤原宇合(藤原不比等の子)の建立と伝わっています。ただし、発掘調査では古い時代の遺構は発見されていないようで、実際の創建時期は平安時代頃ではないかとも言われているようです。南北朝時代頃には大きく栄え、多数の堂宇や僧兵を抱える大寺院へと成長したようですが、戦乱などに巻き込まれたり時代が変化する中で今のような姿に落ち着いたとのこと。仁王門からの塔頭寺院が建ち並ぶ参道の景色に大寺院だった当時の面影を残しています。
本堂から眺める紅葉
広い本堂からは境内の紅葉を眺めることができました。
奥の院へ
本堂から「奥の院」という看板に従って山道を歩いていくと、境内の裏手を流れる太山寺川のほとりに出ました。目の前には写真のような景色が広がります。まだ早い時期とはいえ、既に息を飲むような景色でした。この景色を眺めるだけでも十分に訪れる価値はありそうです。
奥の院に参拝した後に帰途に就くことにしましたが、次の三連休、紅葉の盛りに再訪してみたくなりました。
ブログをご覧のみなさまも、秋のお休みには歴史の宝庫・太山寺へ紅葉狩りはいかがでしょうか。
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