楽しいむ〜さん一家

たぶん唯一現存する旧塗装の山陽バス

投稿日:



最近、老朽化したのか田舎道沿いやゲートボール場などに「古いバスが倉庫代わりに使われている」という風景を見ることが少なくなりました。山陽バスは昔からその種の倉庫としては「見ない」物件ではあったのです。しかし、かなり以前、そうですね~、もう20年にはなるように思うのですが、む~パパの記憶する限り1台の山陽バスが、未だ旧塗装の一部を残しつつ某所山中に鎮座しています。恐らく”現存する最後の山陽バス旧塗装”であろうとは思いますが、こういった物件、ある日突然無くなっていたりするものなので、今もあるのか?と言えば保証できないというところです。

これが某所に鎮座する山陽バスの廃車体を利用した倉庫と思われる物件。前面の模様と側面の一部に旧塗装の面影が見えますが、あちこち緑色で塗りつぶされていてオリジナルの姿ではありません。川崎車体のKBXボディと呼ばれるものです。シャーシはいすゞのBAクラスでしょう。

側面部分。緑色で塗りつぶされていますが、前ドア下部の塗り分けや窓周りのクリーム色に山陽バスらしさが残っています。

方向幕周りの緑色模様。これも山陽バス旧塗装の必須アイテムですね!なぜか方向幕そのものも残っているようです。「12奥畑」の下は「52西岡橋」のようですね。

懐かしい「いすゞ」の古いエンブレムも付いています。なかなかのプレミアムもの。

この物件、兵庫県内ではないのですが、知る人ぞ知るという感じで結構有名な存在のようです。これらの写真はもちろん所有者の許可を得て撮影していますが、さすがに場所は明かせませんのでご了承願います。また、最新情報では「現存している」とのことですが、いつ消えてもおかしくない状態ではありますので、もし無くなったからと言っても苦情は受け付けられません。あしからず。


現役時代の同型車。いすゞエンブレムが新しいタイプなのとご紹介した廃車体より全長が長いですね。(写真:山陽電気鉄道)

人里離れた山の中に鎮座する山陽バス。懐かしいと思った方はクリック願います。
にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへ
にほんブログ村

忘れちゃいけない!山陽バスの旧塗装

投稿日:



山陽バスの路線バスがおなじみ「黄色」になって今年で30周年だという話を先日しました。
以前の記事↓
https://www.blog-sanyo-railway.com/sanyo-005/2014/01/18 
では、それまではどんな塗装だったのでしょう。覚えておられる方も多いとは思いますが、今となっては山陽バスのドライバーさんの中にも知らない人がいるかも知れません。そこで、今回はかつての山陽バス塗装をご紹介します。
 
上が1329号、下が1330号。一緒に導入されたいすゞK-CQA500(川崎車体)1983年式です。白い車体に緑の模様、窓回りがクリーム色です。黄色になってしまった今となっては想像が付きませんが、これが山陽バスだったのです。当時、貸切バスも同じカラーリングでした。(写真:山陽電気鉄道)
現在も貸切バスや昼間高速バスが緑を基調とするカラーリングを採用していますが、このルーツは旧塗装にあることが分かります。


上図は1965年式の山陽バス(三菱ふそうMR480型)です。前面の不思議な模様(?)とフロントフェンダーの模様の形がなぜか箱型のボディに合っていません。ファンの間では、これがボンネットバス時代の塗装の痕跡ではないかと言われていました。

ところが、ボンネットバス時代はこれとも違う塗装だったのです。


垂水駅におけるいすゞボンネットバス。(写真:山陽電気鉄道)
緑色であるという話、濃いところは現在の貸切バスと同じ緑であるという話は分かりましたが、カラー写真はなく、薄い部分が何色なのか長い間謎とされてきました。が、最近刊行されたバスの写真集にこのバスのカラー写真が掲載されているのを発見し、とうとう山陽バスの旧塗装が判明したのです。この写真集からの転載許可を得ていないのでイメージ図を描いてみました。


ボンネット時代の山陽バスはこんなカラーリングだったはずです。かなりレトロな感じですね~。でも今のバスに塗ってみれば意外に新鮮かも。山陽バスさん、いかがですか~?

山陽バスの旧塗装。知っていた方も知らなかった方もとりあえずクリック願います。
にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへ
にほんブログ村

日本で最も有名になった(?)山陽バス

投稿日:



かつて山陽バスで活躍した車両たち。今や北海道から鹿児島まで全国に散らばって第2の人生を歩んでいますが、その中でも数奇な運命をたどった車両を紹介します。山陽バスでは廃車後長野県の川中島バスに移った車両がたくさんいますが、そのうちの1両が川中島バス80周年記念の「メモリアルバス1号」として同社の旧塗装をまとい最後のおつとめをしていました。(※写真はむ~パパがお友達からいただいたものです。)

・いすゞK‐CQA500(川崎車体)1983年式 長野市内
当時山陽バスは路線の拡大、旅客の急増に対応した高性能のバスを多数導入していました。この車両は当時標準であった路線バスの仕様を大きく上回るもので、高出力エンジン、エアサスペンションを採用しています。同じ路線を走っていた神戸市バスに比べ格段の「豪華仕様」。そのためか中古車として長野に大挙して移ったあとも高性能を生かして坂道の多い郊外路線で威力を発揮していました。色が塗り替わって元の面影は無くても、当時この型式を導入していたバス会社が珍しかったこともあって、山陽バスOBであることが容易に判別できました。
屋根の丸い車体は一昔前のデザインで、モノコックボディと呼ばれるもの。外観はおとなしい路線バスですね。

・山陽バス時代の姿(同型車)
元々は山陽バスの旧塗装で登場していますが、黄色い現塗装になり、川中島バス標準のアルピコ塗装になり、最後に川中島バス旧塗装となったわけで、これが3度目のお色直し。4回も違ったカラーリングをまとったことになります。
さてさて、このメモリアルバス、川中島バスではイベントの目玉として活躍し、多くのファンを集めました。ある意味、全国で最も有名になった(?)山陽バスと言えるでしょう。模型、イラストなど多くの商品のモデルにもなり、バスに人格があるなら非常に驚いているに違いありません。



さてさて、一連のイベントの後、川中島バスでも引退してスクラップになるかと思いきや、貴重なモノコックバスの生き残りとして廃車後に宮城県の愛好家団体に引き取られました。その後も川中島バス塗装のまま各地のイベントに登場していましたが、実はあの大震災の後、消息が分からなくなってしまいました。まだどこかに生きているのなら、かつての山陽バス塗装(もちろん旧塗装)に戻った姿を垂水の地で見てみたいものだと思いますが・・・、叶わぬ夢なのかもしれませんね。

少し興味を持たれた方はクリックを!
にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへ
にほんブログ村