友人に「アント展に山陽電車のアントも出ているよ~」と教えてもらい、久々に阪急甲陽線に乗りました。
3両編成ワンマン運転の甲陽線6000系。アニメファンには「涼宮ハルヒの憂鬱」でおなじみのシーンですが、む~パパ、今日の目的はこれではなく・・・。
甲陽線唯一の中間駅「苦楽園口」。周囲は関西屈指の高級住宅地が広がります。
駅前マンションの片隅にある「galerie6c」さんが今日の目的地。
「アント展」。そもそもアントって何?というみなさんもおられると思いますが、アント工業という会社の製造する車両移動機の名前で、同社の登録商標です。何だかよく分からないと思われますので、とにかく作品を。
ずらりと並ぶアントの模型。縮尺80分の1で一般的にはHOゲージと呼ばれるサイズです。
これでも、よく分からない?ですか。では・・・、
これがアントです。山陽電車の東二見車両工場にある2台。作者の松山秀太郎さんによると、アントは本物も1台1台が手作りで個性があり、山陽電車のアントは特注で面白い形をしているんだそうです。しかし、この模型、驚異的な完成度。大きさを比較できるよう硬貨でも横に置けば良かったのですが、長さも幅も3㎝くらいなのです。
これが本物の山陽電車のアント。工場内で車両を押したり引いたりして移動させるときに使います。「アント=蟻」小さいけれども力持ちだからだそうです。
基本的に今回の作品はほとんど紙で作られていまして、一部プラスチックも使用しているとのこと。細い手すりなどは普通は真鍮線かな?と思うのですが、これも紙を瞬間接着剤で固めて削ったりして作られるそうです。しかし山陽電車のアントのうち1台は上写真のようにモーターが入っており、レールの上を走ります!
その他にもモノレール用の作業車(写真は北九州モノレールのもの)があったりします。
椅子や手歯止め、レバー、消火器といった数㎜のパーツが作り込まれています。
長さわずか3㎝ほどの模型ですが、レバーなど動かせるものは全て動くようになっています。これが紙!なんて本当に信じられません。ちなみにこのアントは約400個のパーツから組み上がっているんだそうです。
各部の図面は全て手描き。松山さんによると、模型として完成させる作業より、本物にある機構をどのように再現するか、イメージして図面に起こすことが楽しいとのこと。
作者の松山秀太郎さん。今年20歳。物心ついたときからアントが大好きだそうで、まだ200台以上作りたいアントがあるとか。将来が楽しみというか末恐ろしいというべきでしょうか。※お名前と写真の掲載はご本人の許可を得ております。
並ぶアントの向こう側には阪急電車と夙川の風景が見えていました。
ギャラリーのサイトはこちら galerie6c
展覧会は明日29日まで。クリックにもご協力を!
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