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【3619号】ホワイトエンジェルの39年

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6000系の18本目となる6017号が東二見に搬入され、まもなく運転開始が見込まれます。となると入れ替わりとして動向が気になる「ホワイトエンジェル」こと3619号。今回は突如真っ白になって登場した1983(昭和58年)の写真を交え、この車両を少しご紹介しましょう。

検査直後の3619号。現在と同じ姿です。(2012.8.13 東二見車庫)写真:山陽電気鉄道

3619号は3000系3次車後期型(3619~3622)に分類されます。昭和50年代には3018号4両編成の3号車に組み込まれ、3018-3019-3619-3609として活躍していました。3000系が3両編成から4両編成になる過渡期には、このように先頭車が中間に入る編成が見られましたが3619号は最後まで中間に残り目立つ存在でした。のち3018号は3連化。編成から外れた3619号は冷房改造されるまで休車状態だったようです。

1983(昭和58)年、3619号は冷房改造されるとともに新造されたアルミカー3100-3101号に合わせた白い塗装となりました。写真はまもなく搬入される3100-3100号を出迎えるため、東二見から送り込まれたと思われる3619号。3050形アルミカー4両編成に引っ張られて西代までやって来ました。すでに車庫は東須磨に移転後で建物は無く、このように数本の線路が敷かれている状態。県立スポーツ会館(震災で被災後、解体)、地上にある西代駅舎、教習車830号の姿が見えます。(写真:山陽電気鉄道)
同じ日の別角度からの写真。3619号は同時に登場した3622号までの4両とも当時はウイングバネ式のKW-2台車を履いて登場したようですが、この4両分の台車は当初から3000系アルミカー3000~3003号と交換するため電動化できる設計だったらしく、数年のうちに交換されこの写真のように軸ハリ式のOK台車となっています。む~パパも3619~3622号はOK台車を履いていた印象が強いです。(写真:山陽電気鉄道)
3619号に取り付けられた電気連結器付き回り子式密着連結器。どこまで具体的に構想されていたのか不明ですが、3100-3101号は3000系4連に増結し6連を組めるようになっていました。3101号には簡易運転台があり(準備工事のみ)、本線上で増結解放するつもりだったと考えられます。3619号はそれまでの準備のため対応した連結器を取り付けていましたが、現在は他車と同じ棒状連結器となっています。(写真:山陽電気鉄道)
3100-3101号と組む際、不足する空気を補うため3619号にはコンプレッサーが取り付けられました。山陽電車ではおなじみのC-1000やHB-2000ではなく、C-2000Mと呼ばれるもので270形初期車から流用されたものと考えられます。写真の時期に山陽電車で実装されたこのコンプレッサーは1台だけでした。(2006.12.5 東二見車庫)写真:山陽電気鉄道

のち、3050形のコンプレッサー更新により捻出されたHB-2000に交換されています。(2012.8.13 東二見車庫)写真:山陽電気鉄道

3619号の活躍も、もうあと少しと考えられます。機会があれば今後も古い写真を公開しましょう。

【3619号】ホワイトエンジェルの39年” への14件のコメント

  1. お久し振りです。
    中々に壮観な5両編成の写真がありますね。
    一時期、3619号は3542号と組んで4両編成を組んでいましたが、特急・S特急で活躍した時期はほんのわずかだったのですね。
    この数奇な運命を辿った3619号も引退の時が近づくと寂しさを感じます。

    3100-3101と3619の組成は車齢差14年になりますが、他にも3076や3078では中間に組み込まれる3500・3501とは17年の差があったり、5000系04〜10までに車齢差14年の5030系が組み込まれているのを見ると山陽電車は編成内で車齢差が大きいものが多いように見受けられますね^_^

    • 須磨区民さま コメントありがとうございます。
      あの5両編成ですが、明石付近を走っている姿もお友だちから写真をいただいており、また公開したいと思っています。(今回見つからなかったもので・・・。撮影者には許可を取っていたのですが・・・。)編成内の社歴差はどうしても出て来ますが、10年以上使えば同じような状態になってしまいますし、後から入れた中間車が車齢が新しくても元編成の廃車と運命を共にするのも、考えて見ればよくある話かな~、と思ったりします。

  2. この試運転の写真は、初めて見ました。
    3070号が試運転時に引込線で停車していたのを、県スポの水泳教室に行く際に見かけました。真新しいアルミ車が印象に残っています。あと、山陽バスの新車も留置していたのを見ました。テニスコートの横
    辺りか?

    • よっしーさま コメントありがとうございます。
      よっしーさまが見られた3070の引込線停車写真は、こちらの手持ちにもあるかも知れません。山陽バスは基本的に清水が丘に入るのですが、型が変わったとか何かで本社に見せに来るようなことはあったようです。

    • ホワイトエンジェルさま コメントありがとうございます。
      1両だけの存在だけにファンも多いみたいですね。この色で登場した時は面白がられていましたが、特に人気があるようには見えなかったです。私個人は3619と言えば本文にも書きましたが3018編成の中間車として挟まっていた姿が印象に残っています。

  3. 3619号の貴重な写真、ありがとうございます!!
    3018編成の中間車だったのですね。その頃はツートンカラーですネ。そう言えば、先頭車両が中間車になっている3000系の編成を見たことを思い出しました。
    3000系以外の車両の編成で、先頭車両が中間車になっている編成を見たことがありましたが、3000系の車両では初めてでした♪

    新造のアルミカー(ニューアルミカー)が登場して、3068号・3070号・3072号・3074号等の編成が注目されました。3619号は3100号の編成になり、ホワイトカラーになりましたね。この編成を初めて見たとき、「何か違う」と思いましたが、3619号の歴史を知って納得しました♪

    でも、6000系導入の中で、3619号の活躍も、もうあと少しと考えられるようになって、悲しいです…(-_-)。

    • 大石六甲さま コメントありがとうございます。
      先頭車を中間に挟む編成は3000系では3018号が最後まで残りましたが、3500形増備や3550形改造までの間はよく見られたようです。一時期(1986年頃)ではありましたが3078号の3号車に3643号車を挟んだ4両編成も走っていました。ちなみに3100号は3072号の同期で山陽電車では初めて補助電源にSIVを搭載していました。

  4. お久しぶりです ちょっといろいろあってしばらく目を通せてませんでした
    私の名前になっているホワイトエンジェル3619号を紹介していただきありがとうございます

    • ホワイトエンジェルさま コメントありがとうございます。
      3619号は3500号・3501号とともに、まもなく消えると思います。このブログでも最後まで追いかけたいですね。

  5. 多忙な中、HMをつけて走るホワイトエンジェルの最後の雄姿を見ようと出勤前などに近くの駅に寄っているのですが、いまだに出会うことがありません。
    時間に余裕のある方ある人なら待つことはできますが、私のような限られた時間にしか訪れることができない立場ではホワイトエンジェルが来るのをゆっくり待つことはできません。
    そこで昨年のツートンの引退の時のように時刻を載せていただければそれに合わせてスケジュールが組めますので助かります。
    残された時間は少ないですが、ぜひともご検討をお願いいたします。

    • Ayackyさま コメントありがとうございます。
      3619号の運用につきましては、駅やご案内センターにお問い合わせをいただければ教えてくれるそうです。よろしくお願いします。

      ※コメントは承認制です。管理者が確認するまでは表示されません。時おりご自身の個人情報や明らかに不適切な内容(当ブログに無関係なこと、会社・個人に対する誹謗中傷、宗教の勧誘など)を書き込まれることがありますので・・・。ご理解ください。

      • ご丁寧にありがとうございます。
        私は早朝しか訪れることができませんのでご案内センターが始まる8:30には間に合いませんが、駅に問い合わせてみようと思います。

  6. ピンバック: 【1983年】旧シンボルマーク誕生 | 楽しいむ〜さん一家

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