楽しいむ〜さん一家

【阪神間鉄道開業150周年】最初の機関車は今

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日本で初めて鉄道が走ったのは1872(明治5)年10月14日(この日は現在「鉄道の日」となり全国の鉄道イベントが10月付近になる元になりました。)新橋~横浜間でした。鉄道は人を運ぶという目的が当然ありますが、当時重視されたのは貨物の運搬そして軍隊の輸送であり、首都東京と国際貿易港横浜をつなぐ鉄道を最初に敷くのは当然と言えるでしょう。すると第2番目は?となりますが、これも商都大阪と国際貿易港神戸を結ぶ鉄道であり、こちらは1874(明治6)年5月11日で、数日後に開業150周年を迎えます。昨年の山陽電車明石~姫路開業100周年に続き、兵庫県の鉄道にとってのメモリアルイヤーが続きます。

さて、「楽しいむ~さん一家」では4年前、実際に大阪~神戸間を150年前に走った機関車を取材しています。
【加悦SL広場】阪神間を初めて走った蒸機機関車が残る
この機関車、2020年の「加悦SL広場」閉園後どうなっているのかなと思っていたのですが、旧加悦駅に設けられた加悦鉄道資料館に移動しているとのことで、ちょっと見に行ってきました。

加悦鉄道資料館(京都府与謝郡与謝野町)。旧加悦鉄道加悦駅で、1985年廃止。かつて広い駅構内には多くの保存車両がありました。
加悦SL広場から移ってきた「2号」機関車。立派な屋根も設けられ、以前と変わらず大切に保存されています。
Wikipediaによると、この機関車は1873年にイギリスで4両が製造され翌年に日本へ来たそうで、神戸に配属されました。いろいろと遍歴はあるようですが国鉄としては最終的に120形(120~123)になり、明治末期から大正初期にはお役御免となって地方へ売却されていったそうです。仲間3両は戦前のうちにスクラップになったり消息不明となっており、この1両は幸運にもよくぞ生き残っていたものだと思います。
当時は側面と後ろ面の鉄板は無く屋根だけだったそうです。いくらボイラーが熱いとは言え、冬は寒かったでしょうね。石炭や水が機関車本体にある「タンク機関車」ですが、同時に輸入された機関車にはこれらを別に「炭水車」として連結した「テンダー機関車」もおり、む~パパ、あまり詳しくないので何とも言えないのですが本線で主力として活躍したのはテンダー機関車ではないか?タンク機関車は入換えや軽い列車を牽いていたのではないか、とは思いますが、鉄道黎明期のことゆえその道に詳しい方に解説はお譲りします。

大阪~神戸間の開業後、今度は京都へ向けて鉄道は敷かれていきます。その時イギリスから輸入された鉄橋が山陽電車でも使われていました。これも以前ご紹介しました。
【東二見】保存された鉄橋を訪ねる(その1)

また、阪神間鉄道開業150周年を記念して各種イベントが開催されます。鉄道が生まれた明治初期に思いをはせてみませんか。
神戸大阪鉄道150周年特設サイト(JR西日本グループ)

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