楽しいむ〜さん一家

【東須磨】鷹取工場で整備されたSLたち①~播磨中央公園のC56

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先日、このようなニュースが舞い込みました。

播磨中央公園のSL、大井川鐵道に譲渡へ「ファンの思い尊重する最善策」|北播|神戸新聞NEXT (kobe-np.co.jp)

SL「C56形」搬入 45年間兵庫の公園に展示 解体予定が大井川鉄道に|あなたの静岡新聞 (at-s.com)

加東市の播磨中央公園に保存されていたC56型蒸気機関車。痛みがひどく解体寸前だったものが大井川鐡道(静岡県)に引き取られたというお話です。
今回静岡へ行った播磨中央公園のC56 135号機。バック運転にも適した切り欠きのある炭水車がC56の特徴です。(撮影 2021.7.4)
写真でも分かりますが、残念ながら全くの放置状態。SLが現役を引退する時期にブームが巻き起こり、全国各地で保存されたものの1両ですがSL自体が人々の記憶から薄れる中、保存への関心もなくなり、アスベスト問題もあってスクラップになることが決まっていました。そもそもこのC56は現役時代兵庫県で走ったことはなく、九州や中国地方で活躍し1974年、鹿児島で最後を迎えました。滝野町文化会館に保存されたのは1975年2月のことです。

実は、現役を引退した蒸気機関車が公園などに保存される前、当時の国鉄工場で美しく整備されてから送り出されています。このC56 135号機は須磨区にあった鷹取工場で最後に整備されました。多くの職員が山陽電車を利用していた沿線ゆかりの国鉄工場でもあり、整備当時の写真をここで公開することとします。(以下1975年撮影)
鷹取工場構内で整備が完了したC56 135号機。まだナンバープレートが付いていません。
ナンバープレートが付いたC56 135号機。
カラー写真もありました。この状態で滝野町へ運ばれました。

新天地でのC56135号復活を祈ります。クリックにもご協力を!
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【東二見】保存された鉄橋を訪ねる(その1)

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東二見車両工場と言えば「山陽鉄道フェスティバル」でおなじみですね。正門を入ったところに保存車206号がありますが、これと一緒に鎮座しているのが・・・、 鉄橋の一部分。山陽電車は舞子公園~西舞子間でJRを越えていますが、かつてはその部分に使われていた鉄橋です。
現役時代。2000系特急が渡る懐かしい写真です。2008号がクロスシートですので1959(昭和34)年頃でしょうか。(写真:山陽電気鉄道)

この鉄橋、1917(大正6)年にこの場所に架けられたものですが、元々は1874(明治7)年、現在のJR東海道本線京都~大阪間建設時、イギリスから輸入され神崎川に架けられていた(上神崎川橋梁)もので、1987(昭和62)年に架け替えられるまで通算111年間、鉄道橋として使用されました。なぜ明治時代に架けられた官設鉄道の鉄橋が大正時代の山陽電車に使われていたかというと、鉄道草創期の鉄橋が車両の大型化や長編成化により設計重量が耐えられなくなったものの、軽い電車などが渡る鉄道や道路橋ならばまだまだ使えるということで、各地に払い下げられたためです。急速に産業が発達し、鉄道の輸送力が増大していった明治・大正期らしいお話です。

このように保存されている鉄道草創期の鉄橋は県内でもいくつかあります。


播磨中央公園で園内の歩道橋として活用されているこの鉄橋は、神戸電鉄粟生線加古川橋梁に架かっていたものですが、1889(明治22)年に水戸線で使用されていたとの記録があり、山陽電車同様、神戸電鉄が払い下げを受け1998(平成10)年まで使用されていたとのことです。こちらもイギリス製で現在東二見で保存されているものとそっくりですね。
鉄道橋ではなくなりましたが、現在も公道をまたぎ園内をつなぐ役割を果たしています。

各地に残る鉄道草創期の鉄橋。次回もご紹介します。
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