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【東二見】保存された鉄橋を訪ねる(その1)

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東二見車両工場と言えば「山陽鉄道フェスティバル」でおなじみですね。正門を入ったところに保存車206号がありますが、これと一緒に鎮座しているのが・・・、 鉄橋の一部分。山陽電車は舞子公園~西舞子間でJRを越えていますが、かつてはその部分に使われていた鉄橋です。
現役時代。2000系特急が渡る懐かしい写真です。2008号がクロスシートですので1959(昭和34)年頃でしょうか。(写真:山陽電気鉄道)

この鉄橋、1917(大正6)年にこの場所に架けられたものですが、元々は1874(明治7)年、現在のJR東海道本線京都~大阪間建設時、イギリスから輸入され神崎川に架けられていた(上神崎川橋梁)もので、1987(昭和62)年に架け替えられるまで通算111年間、鉄道橋として使用されました。なぜ明治時代に架けられた官設鉄道の鉄橋が大正時代の山陽電車に使われていたかというと、鉄道草創期の鉄橋が車両の大型化や長編成化により設計重量が耐えられなくなったものの、軽い電車などが渡る鉄道や道路橋ならばまだまだ使えるということで、各地に払い下げられたためです。急速に産業が発達し、鉄道の輸送力が増大していった明治・大正期らしいお話です。

このように保存されている鉄道草創期の鉄橋は県内でもいくつかあります。


播磨中央公園で園内の歩道橋として活用されているこの鉄橋は、神戸電鉄粟生線加古川橋梁に架かっていたものですが、1889(明治22)年に水戸線で使用されていたとの記録があり、山陽電車同様、神戸電鉄が払い下げを受け1998(平成10)年まで使用されていたとのことです。こちらもイギリス製で現在東二見で保存されているものとそっくりですね。
鉄道橋ではなくなりましたが、現在も公道をまたぎ園内をつなぐ役割を果たしています。

各地に残る鉄道草創期の鉄橋。次回もご紹介します。
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