楽しいむ〜さん一家

【祝】山陽5000系デビュー35周年

投稿日:



主に直通特急として活躍中の山陽電車5000系。1986(昭和61)年7月10日に営業運転に投入され、今年で35周年を迎えました。当時一挙に7編成が登場し旧性能車を置き換えたことはむ~パパの記憶には新しいところですが、もうあれからずいぶん長い年月が経ったものです。ちなみに5000系は制御方式が異なるものの同スタイルの5030系と合わせると、2000(平成12)年まで14年間にわたって増備されたため、非常に多くのバリエーションがあり趣味的には面白い車両なのですが、それは追々ご紹介するとして、今回は登場時の5000系の姿を追ってみましょう。
登場時、市販されていた下敷き。川崎重工構内で撮影されたトップナンバー5000号の貴重な写真です。右上に書かれた文字「フレッシュ!マロンシートカー」「普通車でデビュー!」にご注目。登場時の5000系は旧性能車の置換えという位置付けであり、全て3両編成で通常は普通車のみに使用されていました。また、先頭車と中間車では座席の色が異なっており、先頭車は茶色系、中間車は赤色系でした。「マロンシート」という言葉は当時沿線学生の間では流行りましたが、鉄道ファンにとっては意味の分からない単語でした。シート色も特に栗色という感じではありませんでしたし・・・。(所蔵:む~さんパパ)

高架になる前の西飾磨駅で行き交う5000系。網干線は当時ワンマン運転にはなっておらず、3両編成だった5000系も運用されていました。1986年に登場した1次車7編成(5000~5012)のうち、最後の5012号(写真右)は川崎重工の試作ボルスタレス台車を履いて登場しました。のち5018号の台車と交換し他の1次車と揃えられました。山陽電車では以後ボルスタレス台車の採用はありませんでしたが、現在阪神電車から乗り入れて来る9000系・9300系・1000系にはボルスタレス台車が採用されています。(写真所蔵:山陽電気鉄道)
登場時の座席。これは先頭車のもので中間車はこげ茶とワインレッドの組み合わせとなっていました。(写真所蔵:山陽電気鉄道)

試運転中5000号の貴重なショット。震災まで存在した地上時代の西代駅で。後方は現在もそのままの姿で建っている山陽電車の本社。(写真所蔵:山陽電気鉄道)
同じく試運転中の5000号。舞子公園駅。明石海峡大橋の完成や橋上駅舎化により風景は激変しました。駅の北側にあるマンションもまだありません。(写真所蔵:山陽電気鉄道)

同じく舞子公園駅で、今は無き3202号。3号車の3621号はOK台車を履いています。まだ現塗装車は登場していません。(記録によると1986.7.15に登場したとのこと。)
(写真所蔵:山陽電気鉄道)

それにしても豪華な普通車が登場したと驚いたものです。クリックにもご協力ください。
にほんブログ村 鉄道ブログ 関西の鉄道へ にほんブログ村 鉄道ブログへ にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログ 兵庫県情報へ
にほんブログ村

「市電を愛好した人たちの思い出の鉄道写真展」と5000系リフレッシュ車・和田岬線(後編)

投稿日:



さて喫茶「パープレイ」を後にしたむ~さん一家、東へ向かいます。ほどなく川崎重工の兵庫工場が。多くの鉄道車両が産声を上げる日本でも有数の車両工場。JR兵庫駅へ向かう出荷口に山陽電車の車両がスタンバイしていました。(敷地外から撮影しました。)

トラックに据え付けられたのは新車ではなく、山陽電車の5000系ですが・・・、前面や側面の帯のデザインや太さが変わっていますね。

拡大してみました。「5702」号ですが、これは元5004号。モーターが外された模様。側窓が5030系などと同じ中央の広いタイプに変わっています。ヘッドライトもLEDになりコンプレッサーも交流サイクロン式になっているようです。戸袋部分に6000系に似た飾りが付き、ずいぶん派手になっていますね。

2両目は「5802」号。元5005号です。恐らく添加励磁制御を止めVVVF化されていると思われますが、写真に写っている部分は茶色で元のままのような・・・。ブレーキや空調関係の部品のようです。

ここで工場をのぞいていると、踏切の音がし始めました。どうやら和田岬線の列車が来るようです。そう言えば付近にはカメラを持った「撮り鉄」さんがちらほら。

やって来ました。和田岬線の列車。103系です。

兵庫駅へ向かう和田岬線の103系。実は3月17日限りで阪和線(羽衣支線)より姿を消したため、ブルーの車体をまとう103系はとうとう和田岬線の6両だけとなったのです。山陽3000系と同じ年に登場し、3500両以上が製造され(日本最多)都市圏輸送を支えた103系も大きな改造をされていない原形車はここ和田岬線と奈良線(こちらはうぐいす色です)で最後の活躍をするだけとなりました。ひとつの時代がここでもまた終わろうとしています。

山陽5000系リフレッシュ車。登場が楽しみですね!クリックにもご協力を。
にほんブログ村 鉄道ブログ 関西の鉄道へ にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへ にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログ 兵庫県情報へ
にほんブログ村

 

6000系2次車【6002・6003・6004】が登場!(その1)

投稿日:



新車6000系も登場して1年が経過しましたが、6000号と6001号の2編成だけのため、なかなか「見る機会がない!」という方も多いことでしょう。今年2次車として新たに3編成(6002・6003・6004)が登場し、合計5編成になりました。今のところ6002号だけが営業運転していますが、間もなく残りの2編成も走り始めるものと思います。

む~さん&む~パパ、去る3月30日深夜、川崎重工から搬出される新車を初めて見に行きまして、遅くなりましたが今回ご紹介します。

3月30日23:56。川崎重工の北門です。実は6002号、6003号はすでに東二見に搬入が済んでおりまして、この日は6004号。先頭でトレーラーに引かれているのは姫路寄り先頭車の6104号です。続いて2号車(中間車)の6304号が見えます。

しばらく見ていましたが、変化がありません。人も来ません。

実際に動きがあったのは日も変わった3月31日の午前1時を過ぎてから。いよいよ東二見に向けて出発です。

工場の外へ出ていきます。

国道2号線まで出てきました。ここで隊列を整え西へ向かいます。む~パパ&む~さん、クルマで先回り。

JR朝霧駅付近の国道2号線をトレーラーに引かれて走る6104号。

この時点で午前2時。さすがに明日の仕事のこともあるので東二見まで付いて行きませんでしたが・・・。

次回は6002号初営業のシーンを!クリックにもご協力ください。
にほんブログ村 鉄道ブログ 関西の鉄道へ にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへ にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログ 兵庫県情報へ
にほんブログ村

筑紫路を駆ける西鉄電車に山陽電車と同じDNAを見た(番外編)

投稿日:



今月は寒くて良いネタを仕入れていないので、申し訳ないのですが西鉄電車第3弾です。このへんで最終回ということで・・・。今月は西鉄一色でしたね~。

西鉄600形や5000形のテイストが山陽3000系とよく似ているという話をしました。しかしながら山陽電車が1986年の5000系登場後、モデルチェンジせずに2015年の6000系まで来てしまったのに対し、西鉄電車は数年ごとに新車が登場し続けました。

例えば。

2000年に登場した7000形。西鉄電車では5000形のあと1993年に登場した6000形から側面の扉が4枚になりましたが、顔は5000形と同じでした。7000形は顔が新しいデザインになったわけなんですが・・・、どうも前面の上半分の処理って・・・、

山陽5000系にソックリですよね!さすが同じ川崎重工製だけのことはあります。


西鉄7000形の座席。同社の5000形の場合は色が山陽電車と同じだけで模様は違っていましたが、この座席の模様、とても山陽電車と似てます。よく見ると同じではありませんが・・・。

こちらが山陽3000系の座席。どうも両社の好みは同じようです。地域が離れているので地元の人でもほとんど気付いていませんが・・・。

ところが、2006年になって西鉄電車もとうとう銀色の車両が登場してきます。

それが3000形。車体はステンレス製となり色も変わって思いっきりイメージチェンジしました。山陽電車はアルミカーを選択していますので、ここでとうとう山陽電車との類似点は「3扉で転換クロスシートである」だけになっています。

西鉄3000形の車内。目にも鮮やかなブルーのシートです。

最後に・・・。2008年に登場した神戸電鉄6000系。神鉄で初めてステンレス車体を採用しましたが、側面のデザインは西鉄3000形と同じで、正面窓上部の処理は西鉄7000形にソックリです。そしてこれも同じ川崎重工製。

どうやら、同じDNAは神戸電鉄に引き継がれているようで・・・。

最近はデザインが画一化していますので仕方ないことではありますが。
クリックにもご協力を!
にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへ にほんブログ村 鉄道ブログ 関西の鉄道へ にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村

筑紫路を駆ける西鉄電車に山陽電車と同じDNAを見た(5000形編)

投稿日:



九州は福岡県を走る大手私鉄「西日本鉄道(西鉄)」。かつてはプロ野球「ライオンズ」を持っていたことで有名ですが、新型車「9000形」が登場するというプレス発表がありました。
http://www.nishitetsu.co.jp/release/2015/15_142.pdf(西鉄HP)
同じ神戸の川崎重工製ということもあり、何となく山陽電車の新車6000系と似たようなイメージです。特に車内の感じはソックリ。↓参考までに山陽6000系のプレス発表記事を。
http://www.sanyo-railway.co.jp/media/1432015565.pdf

この9000形によって置き換えられるのが同社天神大牟田線の主力車両5000形。全車川崎重工製の電車なのですが、山陽3000系と同じような時期に作られたこともあって、いろんな部分が山陽電車と共通のテイストでまとめられており、線路幅も標準軌で同じ構造の台車を使っているためか、乗り心地や高速走行時の振動までが山陽電車と同じ。乗っていると「山陽電車に乗っているような」気分が味わえます。逆に西鉄ファンから見ると山陽電車は「西鉄電車のような乗り心地」だと思っているはず・・・。奇しくも山陽3000系と同じ130両あまりが製造され、今日も筑紫路を快走しています。そして引退が始まるのも、これまた同じ・・・。一つの時代が終わろうとしているのかも知れません。

では、ちょっと西鉄5000形をご紹介。山陽3000系と同じDNAを感じてみてください。

外観です。1両の長さは19mで山陽電車と同じ。車体幅はだいぶ狭いです。面白いのは正面窓。運転台側だけ曲面ガラスを使った非対称な顔立ちが特徴です。運転台ガラスは上下に大きいですが山陽3000系と同じ高運転台構造ですので、視界は同じようなものだと思われます。

↑西鉄5000形↓山陽3000系(リフレッシュ車)

車内。一般的に関西私鉄の車両はシートの端の手すりが上まで伸びておらず、蛍光灯にカバーが付くといった仕様です。手すりが上まであるとか蛍光灯にカバーが無いとか、ドアの裏側がステンレス地で銀色だとかいうのは関東私鉄の仕様であり、実は山陽3000系は関東仕様で作られているのですが、この西鉄5000形も関東タイプの車内です。こう見ると山陽電車かと思うくらいで、シートまで同じような色です。(以前は違っていたようです。山陽電車も以前は緑でしたし。)

↑西鉄5000形↓山陽3000系(アルミカー)

乗務員室部分。山陽電車と同じく運転台の後部が出っ張っていますが、後ろに窓がありません。また、山陽電車は車掌側に座席がありますが西鉄にはありません。
↑西鉄5000形↓山陽3000系(冷房改造車)

クーラー。これまた山陽電車と同じものですが、新造時から冷房が付いていたのに3050形のような天井全体を通る風道はありません。3000系の冷房改造車とよく似ています。乗務員室へ冷気を送るための風道は全く同じ構造です。よくここまで似ているものです。

西鉄5000形の川崎重工銘板。その右には車内から操作する非常ブレーキがぶら下がっているのが目を引きます。

西鉄5000形の先頭部。山陽3000系とは左右反対ですが、乗務員室直後に戸袋窓が同じようについています。山陽5000系と同じスタイルですね。台車は空気ばね台車で、これも山陽電車で言えば3056以降のものと同じ。途中で円筒案内式の台車に変わりますが、同じ時期、山陽電車の3066以降も円筒案内式の台車に変わります。西鉄はその後円筒ゴム軸箱支持方式になりますが山陽電車では軸ハリ式になり、ようやく台車の形態が分かれました。

このように山陽3000系と西鉄5000形は姉妹車と言っても良い関係なのですが、西鉄の場合山陽のように車体がアルミ製になることはなく、2006年にステンレス製の電車が登場するまでは鋼製車体を採用し続けました。

さてさて、山陽と西鉄の姉妹関係はこれだけではありません。5000形登場前の主力車両にも同じDNAが。わずかに残る貝塚線にその姿を追います。(続く)

他の地域の私鉄に乗ると新たな発見が。クリックにもご協力を!
にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへ にほんブログ村 鉄道ブログ 関西の鉄道へ にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村