楽しいむ〜さん一家

【古い倉庫が魅力】神戸臨港線を歩く(その3)

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前回「その2」でも登場した突堤に伸びる引込線が記された地図。今回は今も残る線路跡を感じさせる倉庫群を訪ねます。
臨港線自体はこの図の上方を通っている線です。まずは赤で塗った部分から。
三井倉庫。元は前身の東神倉庫として1926(大正15)年に建てられたもの。海側から見ると同じ意匠の建物が2つ並んでいるように見えますが、上図のとおり西側(写真では左側)の建物の北側は引込線に沿って切り込まれています。
駐車場部分は線路跡で、線路に沿って建物がカーブしています。

北側から。1階部分にはかつて線路が敷かれていました。貨車が据え付けられ荷物を積んでいた情景がよみがえります。
上図の緑で示した部分が三菱倉庫。1925(大正14)年築。

もちろんこちらにも線路が入っていました。少し前までは線路そのものも残っていました。現在は埋められたのか見ることは出来ませんが、建物の1階部分はいかにも引込線らしい姿を残しています。
三菱倉庫のさらに隣は住友倉庫なのですが、事務所棟の間を通る引込線の痕跡が今もゆるやかなカーブとなって残っています。
三菱倉庫の西側は住友倉庫。上図の青で示した部分となります。1926(大正15)年築。新港地区の倉庫群は同時期に一斉に建設されたことが分かります。線路が入っていた部分は増築されたのか西側とは外観が異なっており、現在痕跡はありません。
海側から見た住友倉庫。高層建築が林立し、周囲の景観は一変しました。

この隣、上図の黄色で示した部分は川西倉庫が建っていましたが、新港地区の再開発に伴い取り壊され、フェリシモ新本社やポートミュージアムが建っています。大正時代に建ったこれらの倉庫群もいずれは消え、鉄道のあった痕跡も過去のものになっていくのでしょうね。

せっかくですので、今は無き川西倉庫の姿をご紹介しましょう。
かつて住友倉庫の隣にあった川西倉庫。西側壁面のカーブはもちろん引込線に沿ったものです。1925(大正14)年築。貴重な産業遺産ではありますが、保存するには大きすぎますね・・・。(2004.2.21撮影)

引込線のうち1本は川西倉庫の1階部分を通過していました。そのままの姿を残しています。(2004.2.21撮影)

大規模な倉庫群はいずれも大正時代から残る貴重なもの。クリックにもご協力ください。
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【近代建築】神戸臨港線を歩く(その2)

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神戸臨港線跡を探索するシリーズ。今回は新港地区に残る近代建築をご紹介します。
先日「神戸・移り変わる町とくらし」展で大きな地図が掲示されており、そこに臨港線の線路がはっきり記されていました。この図で一番右端にある第4突堤は現在ポートターミナルがあり、神戸大橋がポートアイランドに達しています。

その根元を拡大すると・・・。
臨港線から分岐して突堤へ延びる線路が縦横に張り巡らされているのが分かります。「農林省神戸生糸検査所」「神戸税関」「総合貿易館」の文字が見えます。このいずれもが現存しています。一つ目、農林省神戸生糸検査所。旧国立生糸検査所(現:デザイン・クリエイティブセンター神戸)。1932(昭和7)年築。新港地区に残る代表的近代建築です。上図にあるように道路部分は今も同じですが、駐車場部分は線路跡です。
旧国立生糸検査所の西面に建てられている旧神戸市立生糸検査所。1927(昭和2)年築。上図「農」あたりに建っているものです。
夜はライトアップされています。
この旧神戸市立生糸検査所の南にあるのが新港貿易会館。上図の「総合貿易館」です。1930(昭和5)年築。国登録有形文化財。この建物の南側と北側の両方に線路が敷かれていました。
新港貿易会館の南側に隣接する三井倉庫。旧東神倉庫の建物です。この地区に建つ倉庫群については次回以降にご紹介しましょう。

新港地区入口に建つランドマークが神戸税関本館。1927(昭和2)年築。吹き抜け部分を中庭とするなど、震災復旧にあたって原型を残しつつリニューアルされています。

ちなみに、終戦直後に撮影されたこれらの建築物が以下のサイトで公開されています。線路や貨車の姿がありますので、是非ご覧ください。
一枚の写真から 27-1 終戦直後の神戸の写真 1: 汽車好きクラーケン (cocolog-nifty.com)

建築物と廃線跡を同時にご紹介するのは難しいですね~。クリックにもご協力ください。
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【廃線跡】神戸臨港線を歩く(その1)

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廃線跡探索がマイブームのむ~パパ。メタボ克服のため「歩く」目的を作っている感はありますが、地元の歴史を知ることは無意味なことではありません。
さて、今回は「神戸臨港線」。東灘信号所(現:JR摩耶駅)から神戸港へ向かって延びていた路線で、最後まで残った区間は2003年まで列車が走っていました。最盛期は突堤の隅々や神戸製鋼所、川崎重工まで線路は敷かれていました。さて、その跡はどうなっているでしょうか?
JR神戸線の下をくぐる、人専用のトンネル。レンガ作りの古風なものです。写真左方向すぐに最近開業した「摩耶駅」があります。臨港線は北側から分岐し、写真の道の上を越えていました。以前は道の両側に橋台がありましたが、駅前開発により失われています。

JR神戸線の下をくぐった臨港線が出てくる場所。写真中央のマンションが線路跡に細長く建っているのが分かります。手前の歩道橋はかつて線路を越えていた「高橋(たかばし)」。
臨港線の解説板。すぐ横の公園にレールのモニュメントが設置されています。

このレール、当時はもっと低い場所を通っていたはずです。
マンション2棟を過ぎればJR灘駅から阪神岩屋駅を経て兵庫県立美術館へ至る道(ミュージアム・ロード)へ出ます。廃線跡はここから遊歩道として整備されています。
築堤や橋台がそのまま残され、廃線跡ウォークが楽しめます。

廃線跡が通過する神戸市立科学技術高校裏手には、ミニSL用の常設線路が敷かれていました。年に何度か走らせていたようです。現在は沿道の桜が大きくなって、根が線路の一部を持ち上げている状態で、少し荒れていました。
神戸臨港線最大の遺構が国道2号を横断する鉄橋です。あえて架線柱がそのまま残されており、廃線跡感満載です。
外から見るとこんな感じ。今にも列車が現れそうですね。
国道を越えるとしばらくの間、実際の線路が残されています。
その先はHAT神戸となり、駐車場に転用されるか写真のようにそのまま放置されています。何か看板があったので近寄ってみると・・・、
神戸臨港線の橋台跡があり、調査後埋め戻されたようです。放置しているのではなく遺跡保存のためあえて開発していないようですね。
橋台の一部は廃線跡が通るHATゆめ公園に保存展示されています。

終着地小野浜公園が神戸港駅跡となります。

まだ続きます(不定期連載)。クリックにもご協力ください。→その2へ
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【神戸港】今年最大のクルーズ船がやって来た!

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8月25日~26日、神戸港に「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」が寄港しました。今年3月17日に初入港以来2度目です。総トン数168,666トン!神戸に来たクル-ズ船の中では最大で、世界でも3番目に大きなクルーズ船。これは是非見に行かねば!

ポートターミナル駅に到着したポートライナーの車内から。船というよりリゾートマンションが建っているという感じです。今回もポートターミナルでは降りずに中公園まで乗車します。

中公園駅で下車し、北公園まで歩きます。炎天下で厳しい暑さですが・・・。もっと午前の早い時刻に来るつもりだったのですが、結局昼になってしまったためこちら側が陰になってしまいました。大失敗!

角度を変えてもう1枚。ポートライナーがやって来ました。
さて、ここから神戸大橋を歩いて渡りポートターミナルに行ってみましょう。

神戸大橋の上から。近づくにつれ、その大きさに圧倒されます。

ポートターミナルでは間近で船を観察することが出来ます。ただただ巨大です。

後ろから。何やらガラス張りのスペースが。アメリカのクルーズ船運航会社「ロイヤル・カリビアン・インターナショナル」のロゴが入っています。ちなみに世界最大の船もこの会社が持っているとか。



今回は8月26日の夜に出航したのですが、イルミネーションを点灯した姿を見ようと夜も多くの見物人で賑わったとのこと。しまった!夜も行けば良かった・・・。クリックにもご協力を。
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ハーバーランドから豪華客船「飛鳥Ⅱ」の出航を見送る

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最近、神戸港にやって来る豪華クルーズ客船を撮りに出かけているむ~パパ。今日のターゲットは16時に出航する「飛鳥Ⅱ」という日本の客船です。

「飛鳥Ⅱ」。ポートタワーのある中突堤に停泊していますので、ハーバーランドのモザイクから全景を撮影することが出来ます。大型の美しい客船が来ているとあって、みなさん写真を撮っておられます。

全景です。この「飛鳥Ⅱ」は1990年「クリスタル・ハーモニー」の名で建造されたもので、三菱重工長崎造船所で実に50年ぶりに造られた大型客船だということです。総トン数50,142トン、全長241mで、最近見に来た10万トン超えの客船に比べると小さいですが、バランスの取れた優美なデザインだと思いました。ちなみに日本船籍を持つ客船では最大のものとか。

さて、16時。定刻にタグボートに引かれ中突堤を離れる「飛鳥Ⅱ」。神戸港は今日からスタートする「日本一周グランドクルーズ」の起点です。7月7日に着くまで33日間の船旅の始まり。明日の東京発から東京着のツアーもあるとのことで、代金は全コース回るもので171万円~843万円‼。む~パパは岸壁で見送るしかありません。

少し離れたらタグボートに押されて転回します。

こちらに正面を向けました。背景はポートアイランドです。

停泊中は見えなかった右舷が見えてきました。

美しいサイドビューです。ファンネル(煙突)マークは日本郵船伝統の「二引」。

ここに至るまで約20分。「飛鳥Ⅱ」は次の寄港地、東京に向け出航して行きました。


神戸港に初めてやって来た客船を順次ご紹介できればと思います、クリックにもご協力を。
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神戸港で豪華クルーズ客船を撮る!

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豪華客船でのクルーズは誰しも憧れる最高の旅の形でしょう。こうした船は1年を通じて神戸港に立ち寄りますが、やはり春になるとその数がぐんと増えます。

3月21日、神戸港に初めて入港した「SEABOURN SOJOURN」アメリカのクルーズ会社が運航しているもので、総トン数32,346トン。同型の船が3隻あるそうです。このクラスだと中突堤に着くようですが、大きなものはポートターミナルへ。

5月4日に来航した「DIAMOND PRINCESS」イギリスのクルーズ船ですが、日本から台湾などのツアーで神戸港には頻繁に立ち寄ります。三菱重工長崎造船所で作られたもので、総トン数115,906トン。全長は290mに及ぶ巨大な船です。

ちょっと画面を引いてみましょう。神戸大橋やポートライナーと肩を並べる大きさです。全長、総トン数とも「タイタニック」や戦艦「大和」を上回っています。

しかし、ここまで大きいとなると「もっと大きいのが見たい」と言うのが人情というもので、5月7日総トン数138,279トンという「MARINER OF THE SEAS」が寄港するというので早速出動しました。ちなみに今年神戸港へ入港するクルーズ船の中では2番目に大きいものです。

金網越しの写真ですが・・・。神戸空港沖に現れた「MARINER OF THE SEAS」。ものすごい存在感ですね!

ポートターミナルにやって来ました。クルッと(というほど身軽ではありませんが)転回したあと、横に平行移動して着岸します。

いやもう、ビルのような船です。船の中はもうプールやバーなんかは言うまでもなく、ショッピングのできるモールのようなものまであるとか。む~パパからは何も言うことはありません。

カメラの電池を入れ忘れたため、写真を撮れず茫然としているむ~さんです。やはり港あっての神戸。豪華客船と背景の山や街の姿は絵になりますね。

クルーズ船の寄港情報はここで公開されています。
http://www.city.kobe.lg.jp/culture/leisure/harbor/passenger/schedule/
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