楽しいむ〜さん一家

【廃線跡】兵庫臨港線をたどる(中編)

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前編はこちら

さて、大輪田橋から少し東へ歩くと中の島交差点に出ます。
歩道に車が並んでいるように見えますが、この部分が廃線跡です。ここは市電の和田岬方面へ行く路線と、尻池方面へ行く路線が分かれていました。臨港線とは平面交差しており、鉄道が集まるジャンクションとなっていました。最盛期はさぞかし賑やかだったことでしょう。
1975(昭和51)年の空中写真。赤い線が臨港線。兵庫突堤には前回ご紹介した1961(昭和36)年の写真には存在しなかった下側の第3突堤が現れ、新たに線路が敷かれています。それぞれ突堤の端まで血管のように線路が敷かれていました。たくさんのはしけが浮いているのが見えます。(出典:国土地理院)
2009(平成21)年の空中写真。突堤の中央部は埋められ、倉庫群に変わっているのが分かります。臨港線は無くなりましたが、何となく線路の形に空き地が残っているのがお分かりいただけるでしょうか。(出典:国土地理院)
廃線跡ファンには有名なスポット。神戸中央卸売市場のすぐ南側、神戸市場前駅へ分岐していた付近に踏切装置がポツンと残されています。巻き上げるタイプの遮断機の支柱と思われます。さらに支柱の下を見てみると・・・。
この部分だけ線路がはっきりと残っています。「今にも列車が来そう」とは大げさですが、かつて日本各地にあった臨港線の雰囲気を今に伝えています。

そこから先は、車道でもなく歩道でもない中途半端な「空間」として廃線跡は続いています。
突堤の引込線は至る所に痕跡を残しています。この写真は明らかに戦前からあると思われる古い倉庫。隣に止められたトラックの場所が廃線跡。カーブした線路に沿って倉庫の後ろ側がカットされています。向こうに見える建物も線路に沿ってカーブしていますね。
何気なく見ていると気付きにくいですが、元々突堤になっていた部分へ向かう道路は線路の形に緩やかにカーブしています。

少々長くなったのでこの辺で。後編に続きます。

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