網干線の西飾磨~夢前川間、国道250号沿い「マキウラ鋼業」さんの前に、突然蒸気機関車が現れちょっとした話題になっています。
この「535」のプレートを付けた小さな機関車。数奇な運命でここにやって来ました。元々は日本統治下にあった台湾で、サトウキビや精糖工場の製品輸送のために敷かれた鉄道で使われていたもので、1936(昭和11)年日本車両製です。戦後も「台湾糖業公司」の元、同じ目的で使われていました。日本で言う軽便鉄道、軌間は762㎜ですから山陽電車の約半分です。
「日本車両」のマーク。同社は豊川工場(愛知県)で現在も新幹線車両などを製造する鉄道車両メーカーとして健在です。
後ろに写るトラックなどからその大きさが分かります。
この機関車。台湾で役目を終えた後、日本の貿易商が買い取り里帰り。明石市内で公開されたあと、高砂市内のレストランで展示されていました。しかしレストランは閉店。しばらく放置されていたようですが、その後行方不明に。実はスクラップにするため、ここ姫路にあるマキウラ鋼業さんに処分依頼があったとか。マキウラ鋼業さんはスクラップにはせず保存する道を選び、綺麗に整備されて会社の前で展示されています。幸運な機関車ですね。
さて、この機関車の隣に展示されている大八車。上に載った箱に「消防」の文字。これは明治・大正期の消防ポンプだと思われます。ただ、肝心のポンプ部分が失われている様子。む~パパ、たまたま最近別の場所で同じ消防大八車を見た覚えがありました。
奈良県・龍田大社の境内にあった消防大八車。姫路に保存されているものも、本来このように消防ポンプが載っていたものと思われます。写真のものは完全体でしょうが、ちょっと実用には耐えられないものと・・・。
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