楽しいむ〜さん一家

【小野】神戸電鉄保存車1117号【カコテクノス】

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神戸市須磨区に本社を置く電機メーカー「カコテクノス」。鉄道車両のブレーキ制御装置や変電所の制御機器などを手掛け、三菱や日立、川崎重工などの大手メーカーへ各種部品を供給している会社です。今回、小野市にある同社の工場敷地に保存展示されている、神戸電鉄の車両を訪ねました。
神戸電鉄1117号。1100形(デ1100・サ1200)と呼ばれる車両で、同社の1000系列では最大勢力を誇りましたが、廃車が進み急速に数を減らしています。

神戸電鉄でも90周年記念ということで旧塗装の電車を走らせていますが、こちらに保存の1117号はそれより前から旧塗装となっており、ファンの間では話題となっていました。
現在走っている旧塗装復元車は、実は旧塗装時代は裾にオレンジの帯が入っており、完全に登場時の姿を復元したわけではありません。しかし、この1117号は元々この塗装ですし、やはり神戸電鉄と言えば2扉車の印象が強いので、とても価値が高いのではないかと個人的には思います。

とは言えこの車両、保存展示された当初はこの塗装ではなかったのです。

保存された当時の1117号。展示にあたり塗り直しているのですが、はじめは現塗装とされていました。(撮影:2011.8.27)

すでに10年前ですが、まだまだ現役の1100形が走っていまして、この塗装だとインパクトに欠けるかな、という感じでした。神戸電鉄も山陽電車もまだ旧塗装車をリバイバルして走らせる、ずっと前のことです。

ところが、この2年後、塗り直しにあたり突然旧塗装に!細かい事情は分かりませんが、ファンの声に応えたということなのでしょう。
旧塗装に塗り替えられた直後の1117号。ピッカピカです。(撮影:2013.12.15)

神戸電鉄小野駅から歩くと約1時間。コミュニティバス路線はありますが、よく時間を調べないと厳しいと思われます。

久しぶりに確認しましたが、さすが電車部品メーカーだけあってきれいな状態を維持されています。クリックにもご協力を!
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【廃止から50年】神戸市電1103号を久しぶりに見に行く

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1971(昭和46年)3月13日限りで全線廃止となった神戸市電。廃止から今年でまもなく50年となります。かつては「東洋一」と呼ばれた市電のことを記憶している人も少なくなり、保存された車両も多くがスクラップとなってしまった今、わずかに残る車両は非常に貴重な存在となっています。そんな1両を兵庫区の御崎公園に訪ねて来ました。

1103号。5両が製造された1100形の1両です。市電廃止後、広島電鉄に移り2002年まで活躍、神戸に里帰りしました。当時、神戸市電は長田に車両工場を持ち、電車を自家製造していました。1103号は1954(昭和29)年に製造された最後の長田車両工場製車両ということで、広島での廃車後、幸運にも神戸で保存されることになったものです。(1100形はその後も1104・1105が神戸市電最後の新造車として登場しますが、こちらは地元神戸の川崎車輌製でした。)
1935(昭和10)年、「ロマンスカー」700形で確立した”神戸市電スタイル”。流麗なデザインは最後まで変わりませんでした。


ただ、保存当初は広島時代のスタイルのまま(クーラーは外していますが)でした。


保存当初のスタイル(2008.4.26撮影)。現在の写真と比較していただければ分かりますが、方向幕が大きく、正面窓にはひさしが付き、バックミラーがあり、尾灯も2つ付いています。広島に移ってから改造が加えられたものですが、2018年から2019年にかけて原型に復元する工事が行われ、神戸市電時代の姿を取り戻しました。

と、思いきや写真の反対側は広島時代のままです。

む~パパ、思うのですがこの車両は神戸で17年を過ごしたものの、広島では32年を過ごし結果として広島時代のほうが長くなりました。その間、多くの広島市民の足となって活躍したわけですので、ファンとしては神戸市電としての完全再現を望む声も多いとは思いますが、広島時代の顔をこうやって残すことも必要ではないか、と。

いずれにしても、片側とは言え原型に戻そうと尽力された関係各位に深く敬意を表します。


ちなみにむ~パパ、市電廃止より後に生まれました。クリックにもご協力を!
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