コロナでお蔵入りとなっていました記事です・・・。
長田区にかつて存在した二葉小学校。旧校舎は廃校後、地域活性化のためのコミュニティスペース「ふたば学舎」として活用されていますが、いわゆる近代建築としても貴重な存在です。
1929(昭和4)年築。鉄筋3階建てで3階中央部が講堂となっています。かつて神戸市内でもよく見られた様式で、山陽電車東須磨駅に隣接する東須磨小学校も同じ形式の校舎でした。東須磨小学校のほうは1926(大正15)築ですので、二葉小学校よりやや古いです。(すでに阪神大震災前に建て替えられています。)
各部に施された曲線が大正~昭和初期に見られる意匠。太平洋戦争に突入する前にあったひと時の余裕が感じられます。
この種のデザインは鉄道車両も例外でなく、1937(昭和12)年に製造され「金魚鉢」と呼ばれた阪神国道線71形にも窓上や扉の上に同様の曲線が施されていました。(写真は尼崎市内で保存されているもの。)
ふたば学舎の内部。手は加えられていますが、校舎としての雰囲気は残されています。かつての東須磨小学校(む~パパは卒業生でして・・・。)もよく似た感じでした。
階段部分。映画のロケに使えそうですね。
講堂部分。一方には1段高い演台(舞台?)があり、多目的に使用できるようになっていました。天井の装飾は意外にシンプルです。
戦争・震災をくぐり抜け現代に生き残った昭和初期の鉄筋校舎。これからも末永く活用されることを期待します。クリックにもご協力を!
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