楽しいむ〜さん一家

【ローレル賞受賞】50周年を迎えた3000系アルミカー(その1)

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今年2015年は、山陽電車で活躍する車両の6割を占め、今もなお多くの鉄道ファンにとって「山陽電車の代名詞」的存在である3000系電車が初めて営業運転を開始して50周年です。特に1964(昭和39)年末から1965(昭和40)年に登場した最初の2編成は、車体が2000系2012編成で試みられたアルミ車体であることや、当時の地方私鉄としては思い切った機構を採用したことから、鉄道友の会「ローレル賞」を受賞しました。
3000系の第1編成。1964(昭和39)年末に登場し、1965(昭和40)年1月より営業運転を始めました。(飾磨~亀山間)

トップナンバー「3000」号の車内にあるプレート。3000系と言ってもトップナンバーは「3001」号から始まる会社が大部分で、トップナンバーが「0」から始まる鉄道会社は実は阪急電鉄と山陽電車くらいなんです。山陽電車って、全国的に見ても非常に珍しい番号の付け方をする会社なんですね~。ちなみに山陽電車が「0」から始まるようになったのは戦後のことで、戦前は他社と同じく「1」から始まっていました。

製造所である川崎車輌のプレート。現在の川崎重工(車両カンパニー)です。地元神戸の名門鉄道車両メーカーで、全国トップシェアを誇ります。「昭和39年」とありますが実際は年末で、走り始めたのは翌40年とのことです。

「ローレル賞」受賞プレート。最初の2編成だけに取り付けられています。クーラーが取り付けられる前は台座付きで中央部にあったような気がしますが、現在は右寄りに付いています。乗られたら是非チェック!してみてくださいね。

さて、ローレル賞って「何?」というみなさまへ。「ローレル賞」はブルーリボン賞と共に鉄道愛好家団体「鉄道友の会」が、毎年その1年間に営業運転を開始した、いわゆる「新型車」の中から選んで表彰するもので、会員得票数の最も多かった人気車両には「ブルーリボン賞」、得票ではなく技術面などで先進的な取り組みをした車両には「ローレル賞」が与えられます。「ブルーリボン賞」は1958(昭和33)年、「ローレル賞」は1961(昭和36)年に制定されたもので、いずれも50年以上の長い歴史を誇ります。山陽電車の3000系は1965(昭和40)年、第5回のローレル賞受賞ということですが、同年の「ブルーリボン賞」はあの新幹線0系でした。
山陽電車3000系と同時、第8回ブルーリボン賞受賞の新幹線0系電車。たぶん、正しくは「000系」と言うはずですが・・・。写真は1964(昭和39)年10月、最初に開業したときに準備された車両のうちの1両。人知れず大阪で保存されていましたが、現在は埼玉の鉄道博物館で展示されています。

話は少々脱線しますが、「ブルーリボン賞」「ローレル賞」受賞車を近隣から探してみました。実は阪神電車や神戸電鉄は受賞した車両がありません。山陽電車、ちょっと自慢して良いかも!

1961(昭和36)年、第1回のローレル賞を受賞したのは阪急2000・2300系でした。2000系は能勢電鉄1700系として、2300系は今もなお京都線でそれぞれ活躍していますが、そろそろ引退近し!という感じでしょうか。

1978(昭和53)年、第18回ローレル賞受賞の神戸市交通局1000系。

1990(平成2)年、第30回ローレル賞受賞のJR西日本221系。現在では非常に珍しくなった山陽5000系と同じ制御方式の電車です。

さてさて、50周年を迎えた山陽3000系。「楽しいむ~さん一家」では総力を挙げて3000系の魅力に迫ります。今後の展開にご期待ください!

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【ローレル賞受賞】50周年を迎えた3000系アルミカー(その1)” への5件のコメント

  1. はじめまして。
    山陽電車3000系は1965(昭和40)年の鉄道友の会ローレル賞の栄誉を受けましたけど、得票数は国鉄(JR)103系のほうが多かったものの、なんでも当時はローカル私鉄ゆえによく健闘した山陽電車3000系の事だから、ローレル賞の栄誉を受けたほうがイイとの事で決まったそうです。
    それにしてもこの3000系電車は、2000.2300系からの編入T車が既にリタイアしたにも関わらず、オリジナル車は未だ健在とは、いやはや驚きであります。
    それでは、失礼します。

    • >みやのこさま
      こちらこそはじめまして。コメントありがとうございました。
      おっしゃられるように、ローレル賞は得票数が全てではなく、その時代のエポックメイキングとなるような車両とか、地方私鉄での意欲的な取り組みが評価できる車両などに与えられるそうです。103系はその後の成長を思えば、こちらも名車でしょうが、当時は101系の延長と見られたのでしょうか・・・?
      確かに50年も現役なのは驚きですが、関西には阪和線103系初期型、南海6000系、阪急2300系、京阪2200系など同世代車が第一線で活躍する姿が見られ、頼もしい限りです。

  2. ピンバック: 【ローレル賞受賞】50周年を迎えた3000系アルミカー(その2) | 楽しいむ〜さん一家

  3. 阪神はローレル賞を受賞していないのですね。しかしe233系やe231系が受賞しているのはなぜ

    • luckyさま、お返事遅くなりまして申し訳ありません。ローレル賞は人気投票というより、目新しい技術や意欲的な取り組みを評価するもののようです。そういう意味で阪神電車は堅実な会社だと思われているのでしょうか?JR東日本は車両を大量に製作することもあって新技術を導入する効果が高いものと思われますから、賞も取りやすいのかな、と思います。

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