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【ニュース】山陽電車の鉄道模型が発売!

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すでに大手家電量販店のwebサイトなどで予約受付が始まっていますが、年末発売予定としてマイクロエース製山陽電車のNゲージ鉄道模型発売が予告されています。100年を超える山陽電車の歴史の中で、実は鉄道模型として店頭に並ぶのは初めてのことです。もちろん少量生産の難易度が高い組立キット形式であったり、特注で職人さんに頼んだような模型は存在しましたが、量産品で普通に模型屋さんや家電量販店の模型コーナーで手に入り、かつ買ってすぐ走らせられる完成状態の模型は今まで存在したことすらなかったのです。

しかし、そんな鉄道模型としてはマイナーな存在だった山陽電車ですが、今まで何とか手に入れる方法が無かったわけではありません。

懐かしい~、と思った方は一定以上の年齢の方でしょう。これは「グリーンマックス」というメーカーが発売している「阪神通勤車」の組み立てキットです。中身はプラモデルそのもので、そのまま組み立てれば阪神電車(当時は3801・3901形、のちの8901形)が出来ます。このキットに不思議なサービスパーツが付いていました。

それが、これ。山陽電車3000系の前面です。形状から見て3056以降の顔になるようですが、貫通扉の開き勝手が左右反対というエラーがあります。これを阪神電車の車体につなげれば山陽電車っぽくなる、というものでした。阪神電車と山陽電車は窓配置が同じなのですが、各部の寸法は異なるので、このキットから「よく似た山陽電車」を作るのは相当腕の立つ人でも難しかったようです。

改造作例。相当手を加えています。

山陽電車の模型を手に入れるには、長い間この「顔」パーツを使うしかありませんでした。そういう状態が20年以上続いていました。

その後、大阪の模型屋さん「レールクラフト阿波座」というところからオリジナルのキットが発売されましたが、高価であり一般的でなく、Bトレインショーティの事業者特注で登場した3000系や5000系は普通「鉄道模型」というカテゴリーではありませんので、やはり「山陽電車の模型はない」事実はそのままでした。

レールクラフト阿波座製山陽3000系アルミカー。完成度は高いですが誰もが気軽に手にできるものではありません。(写真提供:レールクラフト阿波座)

その中で、2008年に登場した「鉄道コレクション」では国鉄63形の私鉄払下げ車のうち車体が新しくなった小田急や東武の車両と共に、山陽700形の車体更新車(702-709)が登場しました。

これは純粋に山陽電車を模型化するというよりは、小田急や東武にくっついて出て来たものです。走らせるためには追加パーツが必要とは言え、山陽電車がNゲージサイズの量産模型になったのは、実は史上初の出来事でした。

鉄道コレクション全体の外箱。東武や小田急、国鉄と一緒のシリーズなのですが、なぜか兵庫付近の併用軌道を走る山陽電車のイラストが描かれています。

ここまでが山陽電車Nゲージ模型の歴史(?)というところです。次回は発売予定の3050系(今では山陽電車では3050系という呼び方は無く、全部3000系なのですが。)について紹介しましょう。

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