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【山陽バス】発見!最後の前後扉車【いすゞKC-LV280L】

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ある日のむ~パパ、とある山中をドライブしていたところ、突然前方に・・・。

あれ?これは山陽バスではないでしょうか。もちろん山陽バスのカラーがいすゞキュービックバスのカタログカラーだということはよく知られた事実ですが、この車両の時代はすでにメーカー標準色自体が変わっていますので、わざわざ山陽バスと同じ色に塗る必然性がありません。つまり、これは元山陽バスだと考えるのが自然でしょう。正面の山陽社章が入る部分には純正の「ISUZU」プレートが付いています。自家用バスとして登録されていましたので、詳しい撮影場所は伏せておきます。
(撮影:2023.8.11)
後ろから。自家用のためナンバーは伏せておきます。屋根の通風器(ラインデリア)配置やマーカーランプはいかにも山陽バスらしい仕様。型式はいすゞKC-LV280Lです。1995年から2000年にかけて導入されましたが、写真のような前後扉車は1999年が最後となります。実は毎年仕様が変化したので、この写真が登場時の仕様を保っているのであれば、ある程度元の年式が推定可能です。
(撮影:2023.8.11)

そのポイントは後面に付く「乗降中」ランプ。これはオージ製ですね。

こちら、1999年式の1989号。「乗降中」表示灯は1998年式のワンステップバス(1885・1886・2813・2814・3844・3845)以降に投入された車両へ設置されました。当初はこの写真のような縦長で厚みのあるゴールドキング製?が採用されていました。(1999年 学園都市駅)

しかしこの表示灯、内部にものすごくホコリがたまるので、のち密閉式のオージ製に変更されます。ややこしい話なのですが1998年式観光マスクの1887・1888号に試験採用されたあと、1999年式のうち1993~1995号、山陽バス最後の前後扉車で本採用されました。今回発見した自家用バスはこの3両のうちいずれかと思われます。写真は1994号納車直後の貴重な姿。(1999年12月 垂水営業所)
山陽バス最後の前後扉車1994号納車直後の姿。当時は方向幕を装備していました。前後に方向幕が設置されているのは、当時名谷線に前乗り先払い路線があったためで、どちらの路線にも使用できるようになっていました。「入口」「出口」の表示もプレート式で、裏返すと入口と出口が入れ替わります。また、この3両から初めて側面に山陽電車のシンボルマーク(旧デザイン)が付きました。
(1999年12月 垂水営業所)

この後、方向幕はLED表示に変更されます。シンボルマーク変更後、1995号の姿。すでに入口は後ろに統一されていますが、「入口」「出口」表示はプレート式のままですね。いつの間にか広告枠が取り外されています。(2007.12.29 垂水営業所)

1993号。山陽バス発足後の姿。「入口」「出口」プレートが外され、ステッカーに変わっています。関西人には見慣れた前後扉のバス。山陽バスに投入されたのはこの3両が最後となりました。
(2011.6.19 学園都市駅)

今回発見した元山陽バスは、最後の前後扉車3両のうちの1両と思われます。山陽バスの車両は引退後第2の職場を求めて各地へ散っていますので、旅先で機会があれば会いに行きたいと思います。

【山陽バス】発見!最後の前後扉車【いすゞKC-LV280L】” への2件のコメント

  1. こんばんは!
    いすゞキュービックバスと言えばこの色ですね!
    僕も山陽バスのキュービック好きでしたね!このイメージが今も残っています!
    一時垂水の叔母宅へ、よく遊びに行くとき目撃しました!
    他にも81系統が高速長田駅まで行っていたとき、旧須磨営業所所属の神戸市バスキュービックもありました!

    でも時代の流れで、全部ワンステップバスとノンステップバスに変わってしまいました!
    こうしてまだ残っているのは、ある意味うれしいですね!

    • してつはうすさま コメントありがとうございます。
      山陽バスがキュービック導入にあたり現在の塗色になったのですが、当時は鮮烈な印象でした。今から思えばもう40年近く前のことです。この保存車は個人の所有とのことで、車検など維持には大変苦労されていると聞きます。何とか長く残ってくれれば良いのですが・・・。

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