せっつ・はりま歴史さんぽ|山陽沿線歴史部

須磨から一ノ谷へ歩いて(中編)

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こんにちは、山陽沿線歴史部の内膳正です。
前回に続いて、須磨から西へ歩いてみたいと思います。

村上帝社

須磨寺駅前から歩くと線路際に祠がありました。こちらは平安時代の天皇・村上天皇を祀る村上帝社です。

山陽須磨駅

村上帝社を通り過ぎると、山陽須磨駅前に着きました。

不動坂

山陽須磨駅前から山陽電車の築堤沿いを歩いて、途中で山陽電車の線路をくぐります。線路をくぐった先は不動坂です。

一の谷不動尊 潮音寺

不動坂の名の通り、坂の途中にあったのは「一の谷不動尊」こと潮音寺という寺院です。

不動尊磨崖仏

境内の不動堂には不動尊磨崖仏が治められています。

潮音寺は比較的新しい寺院で建立は昭和49(1974)年のこと。源平合戦こと治承・寿永の乱で命を落とした源平両軍の兵士の菩提を弔うためとされています。境内の不動尊磨崖仏は、南北朝時代の暦応4(1341)年の作で、もともと奈良の天理にあったものを大阪の豪商で藤田財閥の創始者の藤田伝二郎が須磨の別荘に移したものでした。昭和13(1938)年の阪神大水害でこの磨岩仏は一ノ谷川の河口へと流され土砂に埋まってしまいましたが、後に掘り起こされてこの寺に安置されることになりました。

一ノ谷川

不動坂に沿うように潮音寺の裏を流れるのは一ノ谷川です。この辺りが所謂「一ノ谷」で、源平合戦の一ノ谷の合戦の舞台となった場所です。

次回はさらに源平合戦の舞台を歩いてみたいと思います。

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