せっつ・はりま歴史さんぽ|山陽沿線歴史部

時の町・人丸前を歩いて(前編)

投稿日:



夏の盛りの頃、いかがお過ごしでしょうか。
こんにちは、山陽沿線歴史部の内膳正です。

人丸前駅

山陽電車で着いたのは人丸前駅です。

日本標準時子午線

高架駅のホームには日本標準時子午線の表記が為されていました。

日本標準時子午線は明治19年勅令第51号「本初子午線経度計算方及標準時ノ件」の交付された明治19(1886)年7月13日のことです。この時に兵庫県を通る東経135度線が日本標準時子午線として定められました。なんと今年2021年は東経135度線が日本標準時子午線となって135周年となります。それを記念して、明石市天文科学館をモチーフにしたキャラクターの「シゴセンオー」が人丸前駅の名誉駅長に就任し、駅構内にも記念の様々な装飾が施されています。

明石市立天文科学館

ホーム上からは明石市立天文科学館を眺めることができました。青空の下に白い建物が映えていて、名実ともに明石のシンボルのような存在ですね。

日本中央標準時東経百三十五度子午線通過標

国道沿いに出ると、大きな看板がありました。天文科学館のPR看板のようにも見えますが、この中には碑があり、もともとは昭和8(1933)年に国道2号線開通の際に測量された子午線の位置を示すために建立された標柱でしした。覆いの一部は透明なアクリル板になっていて、石碑を眺めることができるようになっています。

大日本中央標準時子午線通過地識標

人丸前駅から海側に向かって歩くと、道路側に石碑がありました。こちらは大日本中央標準時子午線通過地識標です。こちらが建立されたのは明治43(1910)年で、日本標準時子午線制定の24年後のことでした。日本標準時子午線は明石市だけでなく兵庫県内で数多くの市町を通っています。にもかかわらず明石が「子午線の町」として知られるようになったのはこの石碑が初めて建立されたためとも言われています。ちなみに、計測の仕方の変更で現在の世界測地系で計測された東経135線はこの石碑の少し西側を通っています。

時の町・明石にはどこか地球の大きさを感じることができるようなスポットが溢れていますね。次回ももう少し人丸前駅界隈を歩いてみたいと思います。

ランキングに参加しています。
お出かけ前にクリックをお願いします!
にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへ にほんブログ村