せっつ・はりま歴史さんぽ|山陽沿線歴史部

新緑の須磨寺を訪ねて(後編)

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こんにちは、山陽沿線歴史部の内膳正です。
前回に続いて、須磨寺を歩いてみたいと思います。

須磨寺

境内に入ると山沿いに大きな本堂が建っていました。
背景の新緑がまぶしいですね。

須磨寺は正式には「福祥寺」といい平安時代の仁和2(886)年の創建と伝わる古刹です。
この本堂は安土桃山時代の末の慶長7(1602)年の建築と伝わり、ゆったりとした雰囲気が印象的ですね。今からの緑が美しい季節はこの寺院を訪れるのにちょうどいい季節なのかもしれません。

三重塔

新緑の中に朱塗りが眩しいのは三重塔です。今の塔が建てられたのは昭和59(1984)年と新しいのですが、もともとの塔は文禄5(1596)年の慶長伏見地震で倒壊していて、400年近く経って再建されたということになりますね。

敦盛塚

三重塔の奥に進むと、五輪塔がありました。こちらは敦盛塚です。寿永3(1184)3年2月の一ノ谷の合戦の際の平敦盛の物語は非常に知られていますが、この塚には敦盛の首が納められていると伝わっています。「敦盛塚」といえば須磨浦の塚が思い浮かんでしまいますが、須磨浦の方に納められているのは敦盛の胴とのこと。

須磨寺公園

須磨寺の境内を出ると、池がありました。こちらは須磨寺公園です。この場所はかつては「新吉野」と呼ばれる桜が美しい行楽地でした。今では静かな公園となっていますが、池の畔には温泉旅館が建ち並び、当時の雰囲気を少し感じることができます。

他の人が少なく、さわやかな風が吹き抜ける公園はまさに密を避けた環境で、息を吸い込むと、緑の香りを含んだ空気が体を満たしていきました。

このような情勢ですが、今後も少しづつ山陽沿線とその周辺を歩いてみたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

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