せっつ・はりま歴史さんぽ|山陽沿線歴史部

西九条を歩いて(後編)

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こんにちは、山陽沿線歴史部の内膳正です。
前回に続いて大阪の西九条を歩いてみたいと思います。

大阪環状線をくぐる

大阪環状線
の高架をくぐることに。高架下には飲食店街があり、昼間でも賑やかです。現在は大阪の街を一周する大阪環状線ですが、明治31(1898)年に西九条に駅が設けられた当初は大阪と安治川口(後に桜島まで延伸)とを結ぶ西成鉄道の路線で、国有化され西成線となった後も市街地から離れた安治川右岸の工業地帯を走る鉄道でした。ここ西九条から大正を経て天王寺まで延伸し、東側の城東線と結ばれて環状線となったのは昭和36(1961)年と比較的最近のことです。

うだつの街並み

高架をくぐった先は住宅地ですが、うだつのある家もあり、何とも落ち着いた雰囲気です。

西九條神社

街中を歩いて西九條神社に到着しました。こちらは江戸時代の貞享年間(1680年頃)にこの辺りに開墾された西野新田の入植者が創建した神社と伝わっています。

この神社は不自然にカーブした町割りの中に建つのが何だか気になりますが、境内の北東側にはかつて正連寺川と安治川を結ぶ淀川の支流のひとつが流れていました。不自然なカーブは川跡ということです。淀川の支流が作り出すこの辺りのデルタ地帯では近世以後、新田開発が盛んに行なわれてきましたが、近代にはそれが工業地帯となり、現在では住宅地となっています。

なんば線の高架を見上げる

西九條神社から駅前に戻ってきました。はるか高い橋梁の上を阪神なんば線の電車が通過していきます。交通網の変化とともに変わってきた街並みを、真新しい電車が見下ろしています。

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