せっつ・はりま歴史さんぽ|山陽沿線歴史部

奈良の東大寺を訪ねて(後編)

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こんにちは、山陽沿線歴史部の内膳正です。
前々回、前回に続いて奈良の東大寺を訪ねて歩いてみたいと思います。

東大寺三月堂

大仏殿を出て三笠山麓へと歩いてみることにしました。たどり着いたのが東大寺三月堂。以前もお話ししましたように、東大寺は二度の兵火に遭い、大仏殿をはじめ多くの堂宇が焼失してしまいました。こちらの東大寺三月堂は唯一、創建時からの建物と言われています。この周辺は東大寺の境内の中でも「上院」とも呼ばれ、東大寺の前身とされる金鐘寺の境内だった場所と言われています。大仏殿付近の観光客の賑わいと比べると少し落ち着いた雰囲気です。

東大寺二月堂

三月堂の隣には二月堂が建ち並んでいます。二月堂といえば、松明を持った僧侶が火の粉をまき散らしながら舞台を巡る「お水取り」で知られる修二会がよく知られているのではないでしょうか。私はテレビで観るたびに火事になるのではないかと不安になったりもしていたのですが、実際、二度の兵火を免れた創建時の建物は江戸時代の寛文7(1667)年の修二会の最中に発生した火災で焼失。現在の建物は寛文9(1669)年に再建されたものです。

二月堂からの眺め

二月堂からは東大寺だけでなく奈良盆地を見渡すことができました。 これまで二月堂で景色が良かった印象は正直なかったのですが、改めて訪れてみると新しい発見があるものです。

塔頭寺院を眺めて

二月堂から大仏殿の方へと下り坂を歩いていくことにしました。土壁の向こうに建ち並ぶのは塔頭寺院の堂宇です。寺院が建ち並ぶ中には田んぼがあったりして、観光客で賑わう東大寺のイメージとは少し違った雰囲気があります。

大仏殿

木立の向こうに大仏殿が見えてきました。東大寺の境内の散策もこれで一周したことになります。

紅葉の盛り、奈良なら遠足で何度も行ったことがあると言う方も、改めて訪れてみれば新しい発見があるかもしれませんよ。

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