せっつ・はりま歴史さんぽ|山陽沿線歴史部

淡路鉄道を訪ねて(後編)

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こんにちは、山陽沿線歴史部の内膳正です。
前回に続いて、淡路鉄道を歩いてみたいと思います。

洲本駅跡

淡路鉄道の洲本駅跡はバスの営業所となっていますが、営業所からの出口付近で歩道が広がっていて、鉄道の痕跡を思わせるものがあります。この先、線路跡はほぼ道路となって福良を目指していきます。

洲本駅前ガソリンスタンド!?

何も痕跡がないなと思いながら歩いていたところで発見したのが、営業所横のガソリンスタンドです。なんと、このガソリンスタンドの名称は「洲本駅前店」!? 洲本駅も洲本バスターミナルもなくなったのにガソリンスタンドだけが「洲本駅前」を名乗り続けているのは何だか不思議です。

洲本城を見上げる

駅跡からは街並みの向こうに三熊山の頂の洲本城を望むことができました。
鉄道はなくなり駅も姿を変えてしまいましたが、この景色はかつてと変わらないのでしょう。

淡路島の人々に愛され、多くの通勤・通学客を運んだ淡路鉄道ですが、モータリゼーションの進展により利用者は減少。さらに、バス路線の拡充によって鉄道利用者がバスに流れて鉄道部門は大きな赤字を計上するようになりました。合理化などによって鉄道部門の収支改善が図られましたが、最終的には鉄道の存続を断念することになります。現在、かつて淡路鉄道が走っていた路線には淡路交通(淡路鉄道と全淡自動車が合併)の縦貫線が走っていて、淡路島内路線の基幹となっています。

福良バスターミナル

淡路鉄道の線路跡の多くは道路となっていて痕跡は多くありません。縦貫線のバスで福良に着いてみると、駅跡はやはりバスターミナルになっていました。しかし、どことなく駅の雰囲気が残っているような気がするのは気のせいでしょうか。バスターミナルの先には青々とした鳴門海峡が広がっていました。

廃止から今年で半世紀となる淡路鉄道。しかし、こうして特別展が催されるなど、今も多くの人々に愛されていたことが感じられます。
間もなく、行楽にはほどよいシーズン。淡路鉄道の痕跡を巡りつつ、淡路島を歩いてみてはいかがでしょうか。

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