せっつ・はりま歴史さんぽ|山陽沿線歴史部

第六十次式年造替・春日大社を訪ねて(前編)

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新年明けましておめでとうございます。
今年も「せっつ・はりま歴史さんぽ」をよろしくお願いいたします。

行基像

新年第一回に訪ねたのは大和国は奈良。近鉄奈良駅前の噴水には行基像が建っています。山陽電車沿線でも数々の史跡の由緒に登場してきた行基のお膝元をついに訪問です。

奈良公園へ

近鉄奈良駅から奈良公園方面へ歩いていくことに。大通りはインバウンドの旅行者でにぎわっていました。奈良といえばもはや説明は不要でしょうが、千三百年の古都。しかし、かつての平城京は都市としては一度消滅しています。現在の奈良の市街地は東大寺や興福寺、春日大社などの諸社寺の門前町として発展したいわば観光都市で、平城京とは場所も街の性格も大きく異なったものです。よく奈良と京都が比較されますが、どちらかといえば鎌倉や慶州に似た都市なのではないかと思いますが…、この辺りは個人の意見です。

春日大社

冬の日差しに鴟尾が輝く大仏殿を横目に到着したのは三笠山の麓にある春日大社。藤原氏の氏神を祭る由緒ある神社です。この春日大社では現在第六十次式年造替が執り行われていて、長い歴史の中の節目を迎えています。このあたりまで来るとインバウンドの旅行者も少なめになり、落ち着いた雰囲気になってきました。

春日大社の中門

境内を抜けると中門に到着しました。この向こうに本殿があります。ただし、第六十次式年造替によりご神体は昨年3月に移殿へ移っていて、本殿に戻るのは今年の11月の予定です。

春日大社は春日神を祭る春日神社の総本社で、平城遷都後の神護景雲2(768)年に創建された由緒ある神社です。藤原氏の氏神であることから、藤原氏の隆盛とともに発展し、平安遷都後も南都の大社として影響力をもってきました。平成20(2008)年から執り行われている式年造替は20年に一度、神殿を造り替えるものです。似たような儀式の伊勢神宮の式年遷宮は一昨年、播磨国総社の20年に一度の三ツ山大祭はその前の平成25(2013)年でしたし、ここ数年は神社の儀式が集中していますね。今回の春日大社の式年造替はちょうど60回目ということもあってか、今年の11月まで特別な御朱印まで用意されています。

移殿

境内にはご神体が移っている移殿がありました。工事で足場などが組まれていつもの落ち着いた雰囲気とは異なっていますが、式年造替は20年に一度のこと。初詣がまだという方、少し足を延ばして春日大社へはいかがでしょうか。

次回はもう少し春日大社を歩いてみたいと思います。

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