せっつ・はりま歴史さんぽ|山陽沿線歴史部

相模原を歩く(後編)

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こんにちは、山陽沿線歴史部の内膳正です。
前回に引き続き、関西から遠く離れた相模原を歩いてみたいと思います。

ローカル路線バスの旅

三ヶ木からさらに神奈川中央交通の子会社の津久井神奈交バスのバスに乗り換えることに。旧街道というべきか、のどかな景色の中を走っていきます。これでも政令指定都市・相模原市の一地区です。何となく、神戸の六甲山麓などを思わせますね。

相模湖が広がる

しばらく山の中を走っていたのですが、急に車窓が開けて湖が広がりました。
こちらは、神奈川県の水がめ・相模湖です。

相模湖は神奈川県の中部を南北に流れる相模川を相模ダムでせき止めて誕生してできたダム湖です。相模ダムの完成は戦後の昭和22(1947)年で、戦後初のダムとされていますが、着工は戦時中の昭和16(1941)年のこと。当時、軍用需要で大いに栄えていた京浜工業地帯へ工業用水を供給するために建設されたといわれています。工事には日本人だけでなく朝鮮人や中国人も動員され、突貫で工事が行われたとのこと。

相模湖駅

バスは相模湖の湖畔を走り、相模湖駅に到着しました。
かつては所在地の地名から「与瀬駅」と呼ばれていたようなのですが、戦後、相模湖の湖畔にあることから「相模湖駅」に改称されました。この駅も相模原市にある駅なのですが、発着するのは中央東線のみで橋本や相模原に直通する路線はなく、一旦八王子を経由しなくてはなりません。神奈川県と山梨県の県境が近く、山深い雰囲気なのですが、観光地の雰囲気もあります。

相模湖

相模湖駅から坂道を下って相模湖の湖畔に出てみました。
湖の周辺にはレジャー施設や飲食店が立ち並び、色鮮やかなボートが浮かんでいます。大きな遊覧船の姿もありました。

戦争を背景に生まれた相模湖ですが、現在は横浜などへの上水道や工業用水の供給源としてだけでなく、相模原市で有数の観光地となり、広く観光客を集めるスポットとなっています。訪れたときは直前に花火大会も行われていたとのこと。関東の奥座敷といった感じでしょうか。

相模原を歩くつもりが、何だかずいぶん遠いところに来てしまったようですが、相模湖駅から中央東線の列車に乗り、帰途に就くことにしました。

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