せっつ・はりま歴史さんぽ|山陽沿線歴史部

山陽電車新高架橋と明石・林崎界隈を巡る(後編)

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こんにちは、山陽沿線歴史部の内膳正です。
前回に引き続き、山陽電車の新高架を巡っていきたいと思います。

新・西新町駅

訪れたのは切り替えから一週間経った新・西新町駅です。
西新町付近の史跡と言えば「船上城」が有名ですが、以前に訪れていますので、今回は別の場所へと歩くことにします。

林崎宮下踏切

新・西新町駅から西へ歩くことに。
高架橋の下にある林崎宮下踏切は「廃止」の札が貼られて寂しげに佇んでいました。
さて、この踏切、「宮下」の名の通り、神社の前にあります。踏切から山側を望むと緑がまぶしい森が見えました。

林神社

林崎宮下踏切から緩やかな坂道を上ってたどり着いたのが林神社。神社自体はそれほど大きくありませんが、住宅地の中の小高い丘の上にあり、なかなか存在感のある神社です。実はこの神社、明石市内で最古の神社と言われ、「明石」の地名の由来にも関っているという由緒ある神社です。

明石の地名はこの地の沖合の海にあった赤石が由来とされています。現在もこの石は海中に実在するといわれていますが、かつては海面に顔を出していたそうです。遥か昔、この石の上に海の神様である少童海神(わたつみ)が現れたとのこと。しかし、この石は風雨によって現在のように海中へと沈んでしまいました。海に沈んだ赤石に代わって、赤石があった海を見下ろす高台に少童海神を祭って創建されたのがこの林神社です。創建はなんと成務天皇9(139)年とされ、途方もない歴史をもっています。
赤石の代わりに創建されたのがこの神社の由緒ですから、この神社こそが明石のルーツだ…というのは言い過ぎでしょうか。

高架橋を見下ろす

現代では住宅やマンションが建ち並び、神社から瀬戸内海を望むのは困難ですが、遠く、淡路島の山並みを眺めることができます。 ちょうど、神社の前を横切る高架橋の上を直通特急が通過して行きました。

新駅・ 新高架の完成で注目を集める明石・林崎界隈ですが、実は歴史の宝庫でもあります。新しい駅と明石の歴史を訪ねて、歩いてみてはいかがでしょうか。

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