せっつ・はりま歴史さんぽ|山陽沿線歴史部

明治の香りの名建築~兵庫県公館を訪ねて

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初秋の頃、いかがお過ごしでしょうか。
山陽沿線歴史部の内膳正です。

今回降り立ったのは、阪神電車元町駅
元町といえば、山陽沿線ブログの他のブロガーの方もよく取り上げているおしゃれな街ですが、歴史部は賑やかな繁華街に背を向けて静かな山手側を目指します…。

聳え立つ明治の建築

閑静な街並みの中に現れたのはタイル張りの荘厳な洋風建築。
こちらは兵庫県公館です。
前を通ったことがあるという方は多いかもしれませんが、中に入ったことがあるという方はあまり多くないかもしれません。
しかし、実は、毎週土曜日に一般公開を行っていて、意外と気軽で身近な感じなんです。

重厚な館内

中に入ると外観の通りの重厚な造り…。
エレベーターの階数表示が時計のような針で示されているのが何だかいい感じです。

知事室

三階部分は迎賓館になっています。
こちらは、知事の執務室だった部屋です。
明治の兵庫県知事というと、やはり、初代・伊藤博文が思い浮かんでしまいますが、伊藤博文が知事を務めた期間の兵庫県庁は旧・兵庫陣屋(尼崎藩の役所で、今の和田岬付近にありました)に設けられていて、この執務室を使うことはありませんでした。

屋上庭園

屋上には緑が眩しい庭園が広がっていました。
建物の上にこんな庭園が広がっているとは、何だか不思議な気分になってしまいますね。

会議室

こちらは会議室です。
長いテーブルを囲むように椅子がずらりと並んでいました。
誰もいない状態でも、妙に緊張感があります。

兵庫県公館は明治35(1902)年、兵庫県の県庁本庁舎として建てられました。昭和58(1983)年に現在の庁舎が建てられてからは迎賓館県政資料館として使用されています。
建築当時は日本最大級の庁舎建築と言われていたのですが、昭和20(1945)年の神戸大空襲で外壁以外を焼失してしまいました。現在の内装は用途変更に伴って昭和60(1985)年に再整備されたものです。

玄関ロビーへ

2階の県政資料館を見学してから、1階へ。
玄関ロビーは吹き抜けになっていてこれまた重厚な雰囲気が漂います。
ビルが建ち並ぶ現代でも目を引く存在ですから、建設当時ならば日本最大級という大きさ以外でも注目される建物だったのでしょう。この玄関ロビーだけを見てみても、開港地・神戸の街を擁する県の県庁本庁舎としての意気込みを感じます。

公館の見てきた兵庫県

明治から現代までの激動の時代を眺めてきた兵庫県公館
今の兵庫県をどのように眺めているのでしょうか。

兵庫県公館は毎週土曜日に一般公開されています。
10月にはお茶会なども開かれるとのこと。
そろそろ気候の良い時期になってきましたし、皆様も散策がてら訪れてみてはいかがでしょうか。

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A:阪神電車元町駅
B:兵庫県公館


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