せっつ・はりま歴史さんぽ|山陽沿線歴史部

明石海峡を見守る海の神様~海神社を訪ねて

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9月に入ってもまだまだ暑い日が続きますね。いかがお過ごしでしょうか。
山陽沿線歴史部の内膳正です。

今回は垂水を少しだけ歩いてみたいと思います。

垂水西口

電車で垂水を訪れると、多くの方は、こちら側、黄色い山陽バスが発着する西口ターミナルに出るのではないでしょうか。
では、この反対側の南側はというと…。

そびえる大鳥居

海に向かって大きな鳥居がそびえています。
こちらは海神社わたつみじんじゃ、通称「かいじんじゃ」)の大鳥居です。

海の幸供養塔

大鳥居に傍らにはこんな石碑が。
熊や蛸、鯨など特定の生き物ではなく、海産物全般に対する供養塔です。ある意味、古来より好漁場だったとされる明石海峡の豊かさを象徴する石碑ですね。

拝殿

交通量の多い国道2号線を渡って境内に入ると、賑やかな垂水駅前とは別世界のように静かです。
正面には意外と小さな拝殿がそびえています。

海神社は三韓征伐の帰途に暴風雨に巻き込まれた神功皇后綿津見三神を祭ったことが由緒とされ、実に千二百年もの歴史をもつ非常に古い神社です。
かつては「垂水神」「日向大明神」等と呼ばれ、一定した呼び名がなかったようですが、古代には「海神社」と書いて「あまじんじゃ」「たるみじんじゃ」と読んでいたとする国学者・本居宣長の説を採用し、明治4(1871)年に「海神社」に定められました。ただ、今も「わたつみじんじゃ」と読んだり「かいじんじゃ」と読んだりと一定していないような気がしますが…。それだけ垂水の人々にとって身近な神様だということでしょうか。

海に向かって伸びる参道

再び、参道へ。
参道は陸ではなく海に向かっています。その名の通り、海の神社という雰囲気ですね。以前紹介した魚住の住吉神社にも似た雰囲気です。明石海峡を行き交う船はこの大鳥居を目印にしていたようですが、今は鳥居と海の間に漁協の建物が建っています。

神功皇后が…という由緒はありますが、実際のところ、この神社がいつ作られたかはわかっていないようです。ただ、古代、この地で海とともに生きた人々が、豊富な漁場への感謝する気持ちや、海の難所・明石海峡を通過する際の安全を祈願する気持ちを考えると、自然発生的に神様を祭るようになったのかなぁと思えてきます。
このブログの繁栄も祈願し、海神社を後にすることにしました。

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A:山陽電車垂水駅
B:海神社


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