楽しいむ〜さん一家

【兵庫運河】番外編:大輪田橋とキャナルプロムナード

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兵庫運河周辺の近代建築、番外編の今回は大輪田橋をご紹介します。その前に。
加藤海運旧本社前から対岸に見える倉庫建築。兵機海運の倉庫のようですが詳細不明。外観から見てそこそこ古い建物のようですが・・・。最近のむ~パパ、倉庫建築に興味を持ち始め神戸港付近を徘徊していまして・・・。それはそれとして。
兵庫運河のうち最初期に完成した新川運河に架かる大輪田橋。1924(大正13)年に完成。コンクリート造りの美しい3連アーチ橋です。写真は南側から。かつては市電が橋上を渡っていました。む~パパが子供の頃、こちら側は国鉄の兵庫臨港線が大輪田橋と並行して通っており、このような写真は撮れなかったのです。神戸市内の臨港線については廃線跡探索を進めていますので、いずれこちらでご紹介します。
少し離れたところから。1945(昭和20)年3月17日の神戸大空襲では、この橋に避難した多くの市民(約500人とも言われています)が炎に巻かれ焼死するという悲劇が起こりました。現在でも黒く焼け焦げた痕が残ります。さらに1995(平成7)年1月17日には阪神大震災により橋の飾り柱4本が倒壊しました。(現在1本が復旧。残りの柱は運河に水没したものや、モニュメントとして橋のたもとや近くの薬仙寺境内に保存されていたりします。)

戦災と震災。2つの悲劇を乗り越え今も静かに佇む大輪田橋。
大輪田橋の架かる新川運河。かつては貯木場となっており、橋を渡る市電と良い撮影スポットでしたが、現在はキャナルプロムナードとして遊歩道が整備され、観光スポットとなっています。
運河には噴水が設置され、ライトアップも!対岸はイオンモール神戸南。ちょっと贅沢な時間が過ごせます。



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兵庫運河周辺の近代建築を巡る(その2)旧加藤海運本社ビル

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旧東京倉庫に寄り道してしまいました。今回は本来の目的地へ。旧東京倉庫の横に入り海辺に出ると、旧加藤海運本社ビルがあります。

少々古びていますが、角地に建つ2階建てのビル。1928(昭和3)年築。カーブを描いた意匠はやはり海運会社らしく船をモチーフにしたものでしょうか。ちなみに加藤海運さまの公式HPによると同社は1877(明治10)年に香川県高松市で創業、のち神戸に移転したそうで、現在も盛業中です。
建物全体はタイルに覆われています。現在は使われていないようで、少々荒れ気味ではありますが、まずまず原型は保たれています。

大きなガラスの中はどうなっていたのでしょう。昭和初期のモダンな空気を感じます。

1階部分は石造りです。木製と思われるドアは交換はされているでしょうが当時のデザインのままと思われます。

建物背面の少し背の高い部分は階段室でしょうか。ここから屋上に出られるようになっているものと思われます。

このビルは「神戸フィルムオフィス」HPでも紹介されており、ドラマや映画のロケでよく使われています。最近では「アルキメデスの大戦」で造船会社として登場、神戸を舞台とする映画「スパイの妻」でも塩屋のグッゲンハイム邸とともに登場します。そのためかこの建物を見ようと訪れる方もおられるようで、む~パパが訪れた今月の寒い日にも、カメラを持ってやって来られた方が他に2組おられました。



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兵庫運河周辺の近代建築を巡る(その1)旧東京倉庫兵庫出張所

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あけましておめでとうございます!「楽しいむ~さん一家」をご訪問いただき、ありがとうございます。今年も山陽電車の沿線をベースとして、電車にバスに街歩き、美味しい食べ物に酒!をお届けしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたしま~す。

新年初めての記事は神戸市内の近代建築からスタート!

神戸で映画のロケ地として使われた建物はたくさんありますが、む~パパが知らなかったのが兵庫区島上町の「加藤運輸」の建物。表通りに面していないので普通には見ることの出来ないものでしたので「わざわざ行ってみよう」と市営地下鉄海岸線・中央市場前駅に降り立ちました。いわゆる「高松線」を北へ少し歩くと兵庫区島上町。

高松線に面してレンガ建ての美しい建物があります。現在「石川株式会社」本社として利用されていますが、元は三菱倉庫の前身、東京倉庫の兵庫出張所として1905(明治38)年に建てられたものです。1905年と言えば阪神電車が開業した年、山陽電車はまだ前身の兵庫電気軌道も設立されていませんでした。この高松線には市電が走っていましたが、実はこの建物より新しいものでした。市電は1971(昭和46)年に廃止となり、現在は地下鉄海岸線がこの道路の下を走っています。

対岸から見てみましょう。有名な東京駅正面にも通じる屋根には屋根裏部屋でもあるのでしょうか?小さな明り取りが付いています。
建物正面に当たる部分にも屋根がありますが、背が高く、明り取り窓も円形で変化を付けています。まさに萌えポイント!近代建築ならではの魅力に溢れています。

正面玄関。石で縁取られた入口には鉄材を用いた飾りが付いた窓。実に美しいです。レンガは当時のものにしては綺麗すぎるような気がしますが、現在の所有者のHPによるとイギリスから輸入された当時のレンガだそうです。

裏側から。屋根には正面からは見えにくかったレンガの煙突がありました。

南側に隣接する建物との間には古びたレンガの塀が。これが元々の明治のレンガのようにも思いますが・・・。(詳細は不明です・・・)

明治期に建ち、空襲・震災を乗り越え現代に受け継がれた貴重な建築物です。加藤運輸に行く前に寄り道してしまいました・・・。



次回に続きます。あちこち寄り道も良いものです。クリックにもご協力を!
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