楽しいむ〜さん一家

【天平と現代をつなぐ】よみがえる正倉院宝物展

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突然ですが、奈良にやって来ました。山陽沿線からは阪神なんば線経由でとても便利!
国内外からの観光客がすっかり消え失せ、信じられないほど静かな奈良公園。興福寺周辺も人の姿はまばらです。いつもは鹿せんべいを「お付き合い」のように食べてくれる鹿たちが、鹿せんべいを持っている少ない観光客に群がっています。よほど誰も来ないのでしょう・・・。

今日は会期も残り少なくなった「よみがえる正倉院宝物展」を訪れました。今回の展覧会は関西の秋の風物詩「正倉院展」ではなく、正倉院に伝わる宝物を奈良時代当時の姿に模造した「偽物」を展示するもの。破損したり一部が欠損したり、または退色した宝物を製作当時の姿で再現する模造は明治時代から行われていたそうですが、近年では当時のままの材質・製法を再現することも重視され、人間国宝と呼ばれる方々も製作に関わっていたりします。「偽物」と言うよりは当時の作品を精密に再現した芸術品なのです。
目的地は奈良公園内の国立博物館。む~パパもよく来る正倉院展開催のときは行列になり、ごった返すエントランスも今日は静か。入口で体温をチェックしてもらい、手をアルコール消毒して入場します。もちろんマスクも着用。

元々4月18日~6月14日に開催される予定だったものですが、コロナウイルスの影響により7月4日~9月6日に移って来たもの。チケットは旧開催期間の記載がそのままです。む~パパ、来てみたかったのですが、コロナのこともあるし暑いし・・・、と迷いながら、会期もあと2週間ほどですので思い切って来てしまいました。

内部撮影は出来ませんので宝物の写真はありません。展覧会では宝物製作過程の解説もあり、当時の接着剤である膠(にかわ)を使い、当時の染料、糸を可能な限り再現、細かい手作業と共に、素晴らしいものでした。模造品とは言え製作を通じて天平の工人の心と通じる、まさに会話しないと完成出来なかったものとも言えます。

せっかく来たので、なら仏像館も見ていきましょう。

なら仏像館への通路。いつもは多くの方で賑わっていますが、非常に静かな空間でした。仏像館のほうは常設ですので、特別公開になっている数点を除けばいつでも会える仏さまです。誰それに似てる、美人だ、カッコ良い、等々、自由な感覚で見て回れば良いと思います。どのような思いで彫ったのだろう、コロナの今も昔も人々を悩ます疫病があったのかな、などと思いを巡らせるのも良いでしょう。と、いきなり暑い俗世間へ。奈良と言えば奈良交通。山陽バスでは姿を見られなくなったいすゞキュービックバスがいました。写真のバスは「大型ショート」と呼ばれるもので、関西では山陽バスと全但バス、ここ奈良交通に見られたタイプです。山陽バスでは当初1系統のツーマン路線、のち10系統上千鳥線に転用された数両が該当します。

会期は9月6日まで。お出掛けの際は感染対策をしっかりしてください。クリックにもご協力を!
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【9月10日デビュー】近鉄「青の交響曲(シンフォニー)」を見た!

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9月10日にデビューする近鉄の新しい観光特急16200系「青の交響曲(シンフォニー)」。このほど鉄道友の会主催の試乗会・撮影会に参加してきました。この車両は「あべのハルカス」でおなじみの大阪阿倍野橋と桜で有名な吉野を結び「これまでにない上質な大人旅」を提供するものです。電車は3両編成ですが、真ん中の1両はラウンジカーとなっているため指定席として発売されるのは2両だけ。これはかなりのプラチナチケットになるのではないでしょうか?
さて、今回は試乗会ですので飲食の提供はありませんでしたが、営業開始後は「伊勢志摩サミット」でデザートを担当した赤崎哲朗氏考案「季節のオリジナルケーキセット」をはじめとするスイーツや、吉野の地酒や御所・葛城の「地酒飲み比べセット」などアルコール類も車内で楽しむことが出来るとのこと。酒好き「む~パパ」とスイーツ大好き「た~さん」も大満足のはずです。

では鉄道ファンお待ちかね、電車そのものを紹介しましょう!

外観です。シックな濃紺色の車体に金色の帯やロゴが入っています。この車両は完全な新造車ではなく6200系という通勤車両を改造したものです。前面デザインは通勤車のままですが、かえってレトロな感じがしますね。

2号車ラウンジカーの外観。上下が狭くなった側窓が印象的。大きなロゴが入った部分の車内には何があるのでしょうか?

1・3号車の車内。豪華な椅子が目を引きます。テーブルの付いた向かい合わせの座席が6箇所に設けられています。

2号車ラウンジカーの車内。ここでくつろいでいるうちに吉野に着いてしまいそう。

大きなロゴの裏側はこうなっていました。

一つはビール、もう一つはハイボールです。棚にはいろんなお酒が並んでいます。順番に飲むというのはどうでしょう。もうラウンジカー入り浸りですね~。

山陽沿線と直結した近鉄ではありますが、今回の観光特急は大阪阿倍野橋発。南大阪線・吉野線は線路の幅が違うためなんば線へは直通できず、残念ながら神戸方面へ入ることは出来ません。

「じゃあ山陽沿線からはどうやって行くの?」

もちろん、阪神なんば線で大阪難波駅まで行き、地下鉄で天王寺駅(大阪阿倍野橋駅と同じ場所です)に出るのが普通ですが、大阪上本町駅から大阪阿倍野橋駅「あべのハルカス」を直結するバス(近鉄バス)もあります。運賃は何と100円。15~20分間隔で運行されており所要時間は約15分となっています。行き帰りでルートを変えてみるのも面白いかも。
(近鉄バス あべの・上本町循環バスHP)

近鉄「青の交響曲(シンフォニー)」公式HP


今日のおまけ!「青の交響曲(シンフォニー)」に改造された6221号車の通勤電車時代の姿を偶然撮っていました。

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【サプライズ付き】きんてつ鉄道まつり2015

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10月31日(土)と11月1日(日)の両日、奈良県香芝市にある近鉄大阪線の五位堂検修車庫および大阪府八尾市の高安車庫で「きんてつ鉄道まつり2015」が開かれ、大勢の人で賑わいました。

こういったイベントの定番と言える「電車撮影会」「工場公開」「グッズ・部品などの販売」「鉄道模型」の全てが「さすが近鉄」と言えるしっかりしたもので、飲食ブースも充実していました。五位堂はかなり広い敷地なのですが、多くの人で狭く感じられるほどごった返していました。ものすごい集客力です。

近鉄だけでなく近隣他社のブースも。名鉄、阪神とともに山陽電車が出店しており、グッズや部品販売をしていました。近鉄沿線の人に山陽電車がどこを走っているのか知っていただけたでしょうか・・・?

さて、第1のサプライズ。

いつもの電車撮影会場へ。「はかるくん」や団体専用列車と一緒に左端にいるのは、なんと「阪神電車」ではないですか!

左が阪神9000系「yellow magic train」。ここ五位堂は大阪線であり阪神電車が乗り入れる区間(大阪難波~近鉄奈良間)ではありません。どうやって入って来たのでしょう。何らかのテクニックが必要かと思われますが・・・。「臨時特急 甲子園」の表示もファンを喜ばせました。ちなみに右側は山陽電車の復刻カラー!ではありません。昭和20年代の近鉄特急車のカラーリングを復刻した5200系で、もちろん実車が昔この塗装で登場した、というわけではありません。

工場のほうへ行ってみました。

ここの見せ場はクレーンで電車を吊り上げて移動させる実演です。この建屋は一度に16両もの車両を収容し整備することが出来る大きなもの。頭上に持ち上がる電車は迫力満点です。

普段見ることの出来ない角度で床下機器を眺められます。上がっているのは抵抗制御車の8600系。制御器、遮断器、抵抗器といった電気系の主要な機器が並んでいますが、こう見ると山陽電車の3000系と同じ配置だな~、と妙に感心したり・・・。

鉄道模型コーナー。HOゲージとNゲージの両方があり、HOゲージでは近鉄沿線の各所を再現したジオラマの中を「しまかぜ」が快走中。あれれ、この写真の左隅に何やら写っていますが。

これは第2のサプライズと言える?のでしょうか。山陽電車の6000系がさりげなく置かれていました。

この後、第2会場である高安車庫へ向かったのですが、それはまたの機会ということで。
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【定点撮影】阪神・青胴車も追え!(前編)

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先日姿を消した阪神電車の赤胴車。これに対し、普通専用車は短い駅間を高加減速で走り抜ける素早さを売り物にしており、「ジェットカー」と呼ばれています。このジェットカーのうち「青胴車」と呼ばれることもある赤胴車色違いの旧型車が、今年の夏から新型車5700系により順次置き換えられることになりました。そう、「赤胴」に続き「青胴」にも最後の日が近付いてきているのです。む~パパ、赤胴車と同様、あまりにも身近であったため真面目に記録していませんでした。「これはいかん!」とむ~さんと一緒に出動です。

最初にやって来たのは西灘。今の季節、午後は上りホームからが順光です。

9300系の須磨浦公園行き特急。9300系は3編成のみ。なかなか貴重な存在です。

奈良からやって来た三宮行き快速急行。近鉄1026系。

山陽5000系の姫路行き直通特急。いや~、3社のいろんな車両がやって来て面白いです。定点撮影すると山陽電車と近鉄が同じ線路を走っているという、当たり前の事実に改めて気付かされます。一昔前だと想像もできない世界です。

”青胴車”はどうなったんだ!

いやまあ、いいじゃないですか!

わずか1編成のみの5550系。これが見られるとは幸運です。
後追いではこう撮れます。これは5500系。現在阪神ジェットカーでは最大勢力を誇る、まさに「顔」です。


とは言え、本来の意味での「青胴車」を撮らねばなりません。

粘っていると、ようやく現れました。これは5001形。8編成32両あり、かつてはジェットカー最大勢力でしたが、5500系に抜かれました。

と、実は西灘はここまで。む~さんのカメラでは望遠が効かず大石に移動することに。そこで怒涛の青胴車攻勢に遭うのですが、それは次回のお楽しみということで(なんのこっちゃ・・・。)。

次回、青胴車をたくさんご紹介します。クリックにご協力を!
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【秘境】霞ヶ丘駅

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「秘境駅」とは大雑把に言えば山奥や原野など周囲に人家がなく、また自動車など乗り物で到達する道がないのでアプローチしにくい、など「なぜそこにあるのか分からない駅」のこと。もちろん乗り降りする人はほとんどいません。

その一つが「霞ヶ丘駅」!        
ホームは階段状です。屋根はなく(最近まであったらしいですが)、もちろん改札も何もありません。眼下に遠くの町が見えます。はて、ここはどこでしょう?

あ、もちろん山陽電車の霞ヶ丘駅ではありません。近鉄の霞ヶ丘駅です。奈良県の生駒駅(鳥居前)から宝山寺を経由して生駒山上へ向かうケーブルカー(生駒鋼索線)の途中駅として存在しています。ケーブルカーの途中に駅があるというのも珍しいですが、これは宝山寺奥の院への最寄駅「梅屋敷駅」を設けたところ、つるべのように2両がつながったケーブルカーのこと、一つが止まればもう一つも止まるために、もう一つが止まる場所にも駅を作ったとのこと。そこは生駒山中の何もない場所。人家ももちろん無く、登山道が駅に向け分岐しているに過ぎません。

「なんだ、ケーブルの駅か!」と侮ることなかれ。開業は1929(昭和4)年3月。山陽電車の霞ヶ丘駅は1964(昭和39)年6月に開業していますので、実は山陽電車の駅より35年も長い歴史があるんですね。今のところ全国に「霞ヶ丘」という名前の駅は山陽電車と近鉄の2つだということです。

さて、近鉄霞ヶ丘駅にはホームに行くための踏切があります。遮断機こそありませんが、立派な警報機が立っています。この写真で見るとおり、レールはものすごい傾斜。さすがケーブルカーです。ちなみに線路の間にケーブルが通っていますが、警報機が鳴り始めるよりケーブルが先に動き始めます。前触れなく突然動くので通行の際には十分ご注意を!

なお、ここで活躍するケーブルカーはケーキの形をした「スイート」とピアノの形の「ドレミ」。2000(平成12)年に登場しました。

生駒山上遊園地。小さな子供が楽しめる遊具を多く揃えた家族向け遊園地です。この飛行塔は開業時から残る唯一の施設で、ケーブルカーと同じ1929(昭和4)年からあります。日本で最も古い飛行塔として有名な存在。

生駒山上から大阪方面。この日は春らしい穏やかな天気に恵まれましたが、遠くは霞んでいて、本当は見えるはずの六甲山も何も見えませんでした。写真中央左寄りに「あべのハルカス」がぼんやりと見えるのが精一杯です。

生駒のケーブルカーは生駒(鳥居前)~宝山寺と宝山寺~生駒山上で別々の線になっており、途中で乗り換えないと山上まで行けません。また下側の路線は珍しい複線のケーブルカー。写真のように行き違い設備も2組並んでいます。このようにケーブルカーが2つ並んでいるのは日本でもここだけです。(通常期はこのうち1本のみ運転しています。)

下側の路線(宝山寺1号線といいます)で活躍するのは犬の形をした「ブル」と猫の「ミケ」。なかなかインパクトのある外観をしています。

さてさて、「生駒なんて山陽沿線から遠いやん。」なんて思っていませんか?
いえいえ、山陽沿線からは阪神梅田行き直通特急で阪神神戸三宮まで乗り、奈良行き快速急行に乗り換えるだけです。山上で飲んだビールは旨かったな~。



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