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【廃止から50年】神戸市電1103号を久しぶりに見に行く

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1971(昭和46年)3月13日限りで全線廃止となった神戸市電。廃止から今年でまもなく50年となります。かつては「東洋一」と呼ばれた市電のことを記憶している人も少なくなり、保存された車両も多くがスクラップとなってしまった今、わずかに残る車両は非常に貴重な存在となっています。そんな1両を兵庫区の御崎公園に訪ねて来ました。

1103号。5両が製造された1100形の1両です。市電廃止後、広島電鉄に移り2002年まで活躍、神戸に里帰りしました。当時、神戸市電は長田に車両工場を持ち、電車を自家製造していました。1103号は1954(昭和29)年に製造された最後の長田車両工場製車両ということで、広島での廃車後、幸運にも神戸で保存されることになったものです。(1100形はその後も1104・1105が神戸市電最後の新造車として登場しますが、こちらは地元神戸の川崎車輌製でした。)
1935(昭和10)年、「ロマンスカー」700形で確立した”神戸市電スタイル”。流麗なデザインは最後まで変わりませんでした。


ただ、保存当初は広島時代のスタイルのまま(クーラーは外していますが)でした。


保存当初のスタイル(2008.4.26撮影)。現在の写真と比較していただければ分かりますが、方向幕が大きく、正面窓にはひさしが付き、バックミラーがあり、尾灯も2つ付いています。広島に移ってから改造が加えられたものですが、2018年から2019年にかけて原型に復元する工事が行われ、神戸市電時代の姿を取り戻しました。

と、思いきや写真の反対側は広島時代のままです。

む~パパ、思うのですがこの車両は神戸で17年を過ごしたものの、広島では32年を過ごし結果として広島時代のほうが長くなりました。その間、多くの広島市民の足となって活躍したわけですので、ファンとしては神戸市電としての完全再現を望む声も多いとは思いますが、広島時代の顔をこうやって残すことも必要ではないか、と。

いずれにしても、片側とは言え原型に戻そうと尽力された関係各位に深く敬意を表します。


ちなみにむ~パパ、市電廃止より後に生まれました。クリックにもご協力を!
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【廃止から50年】神戸市電1103号を久しぶりに見に行く” への3件のコメント

  1. いや懐かしいですね!私が子供の頃は市電の往復切符が確か15円やったかな。家で海パンをはいて、そのまま市電に乗って友達と須磨で海水浴、そんな時代がありました。

    • gaogigiさま コメントありがとうございます。「市電」ってそういう雰囲気の乗り物なのでしょう。今でも夏の阪堺電車に乗ると同じような光景に出会うことがありますね。私は自宅が東須磨だったので、海水浴はもっぱら自転車で行ってました。当時、水族館には海岸に面したプールが設置されており、利用者は海に出られるようになっていました。料金も安かったので小学生でも行きやすかったです。

  2. ピンバック: 【小寄公園】神戸市電保存車1155号 | 楽しいむ〜さん一家

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