楽しいむ〜さん一家

筑紫路を駆ける西鉄電車に山陽電車と同じDNAを見た(番外編)

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今月は寒くて良いネタを仕入れていないので、申し訳ないのですが西鉄電車第3弾です。このへんで最終回ということで・・・。今月は西鉄一色でしたね~。

西鉄600形や5000形のテイストが山陽3000系とよく似ているという話をしました。しかしながら山陽電車が1986年の5000系登場後、モデルチェンジせずに2015年の6000系まで来てしまったのに対し、西鉄電車は数年ごとに新車が登場し続けました。

例えば。

2000年に登場した7000形。西鉄電車では5000形のあと1993年に登場した6000形から側面の扉が4枚になりましたが、顔は5000形と同じでした。7000形は顔が新しいデザインになったわけなんですが・・・、どうも前面の上半分の処理って・・・、

山陽5000系にソックリですよね!さすが同じ川崎重工製だけのことはあります。


西鉄7000形の座席。同社の5000形の場合は色が山陽電車と同じだけで模様は違っていましたが、この座席の模様、とても山陽電車と似てます。よく見ると同じではありませんが・・・。

こちらが山陽3000系の座席。どうも両社の好みは同じようです。地域が離れているので地元の人でもほとんど気付いていませんが・・・。

ところが、2006年になって西鉄電車もとうとう銀色の車両が登場してきます。

それが3000形。車体はステンレス製となり色も変わって思いっきりイメージチェンジしました。山陽電車はアルミカーを選択していますので、ここでとうとう山陽電車との類似点は「3扉で転換クロスシートである」だけになっています。

西鉄3000形の車内。目にも鮮やかなブルーのシートです。

最後に・・・。2008年に登場した神戸電鉄6000系。神鉄で初めてステンレス車体を採用しましたが、側面のデザインは西鉄3000形と同じで、正面窓上部の処理は西鉄7000形にソックリです。そしてこれも同じ川崎重工製。

どうやら、同じDNAは神戸電鉄に引き継がれているようで・・・。

最近はデザインが画一化していますので仕方ないことではありますが。
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筑紫路を駆ける西鉄電車に山陽電車と同じDNAを見た(600形編)

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前回、西鉄5000形と山陽3000系の姉妹関係をご覧いただきましたが、この5000形が登場するまで西鉄電車の主力だったのが600形。すでに本線格の天神大牟田線からは退いていますが、一部が貝塚線に移り活躍しています。

実は、600形のほうが山陽電車によく似ていたりするのでご紹介する次第。

2両編成で貝塚線専用となった600形。同線は狭軌のため台車は西武鉄道から譲り受けたものに交換されていますが、元々は山陽電車と同形式のウイングバネ式金属バネ台車でした。

山陽3000系。19m3扉で、扉間には3連のユニット窓が付いています。同じ窓配置ですね。一般にこの配置は関西私鉄に多く見られるもので、関東では京成電鉄に採用例がありますが少数派です。このスタイル、どこが最初に採用したのでしょう?む~パパの知る限り1959(昭和34)年の阪神5201形ではないかと思います。この形の3連窓、見慣れていると何とも思わないものですが、京成・阪神・西鉄等にしかない意外に珍しいものです。

窓部分を拡大してみます。

↑西鉄600形 ↓山陽3000系

さすが、同じ所で作っているだけあって、ソックリです。

車内。

シートの色が違うので雰囲気が異なりますが、内部構造は山陽電車とよく似ています。


「神戸 川崎車輌」の銘板部分。600形最初の登場年は1962(昭和37)年。

そうです。山陽3000系のアルミカーが登場するのは1964(昭和39)年。3連窓やウイングバネ式台車を採用した3004号以降の鋼製車は1967(昭和42)年に登場しています。

実は、山陽3000系って西鉄600形をモデルに造られた車両なのかも!?

意外なところにルーツがあるのかも知れません。クリックにもご協力を!
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筑紫路を駆ける西鉄電車に山陽電車と同じDNAを見た(5000形編)

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九州は福岡県を走る大手私鉄「西日本鉄道(西鉄)」。かつてはプロ野球「ライオンズ」を持っていたことで有名ですが、新型車「9000形」が登場するというプレス発表がありました。
http://www.nishitetsu.co.jp/release/2015/15_142.pdf(西鉄HP)
同じ神戸の川崎重工製ということもあり、何となく山陽電車の新車6000系と似たようなイメージです。特に車内の感じはソックリ。↓参考までに山陽6000系のプレス発表記事を。
http://www.sanyo-railway.co.jp/media/1432015565.pdf

この9000形によって置き換えられるのが同社天神大牟田線の主力車両5000形。全車川崎重工製の電車なのですが、山陽3000系と同じような時期に作られたこともあって、いろんな部分が山陽電車と共通のテイストでまとめられており、線路幅も標準軌で同じ構造の台車を使っているためか、乗り心地や高速走行時の振動までが山陽電車と同じ。乗っていると「山陽電車に乗っているような」気分が味わえます。逆に西鉄ファンから見ると山陽電車は「西鉄電車のような乗り心地」だと思っているはず・・・。奇しくも山陽3000系と同じ130両あまりが製造され、今日も筑紫路を快走しています。そして引退が始まるのも、これまた同じ・・・。一つの時代が終わろうとしているのかも知れません。

では、ちょっと西鉄5000形をご紹介。山陽3000系と同じDNAを感じてみてください。

外観です。1両の長さは19mで山陽電車と同じ。車体幅はだいぶ狭いです。面白いのは正面窓。運転台側だけ曲面ガラスを使った非対称な顔立ちが特徴です。運転台ガラスは上下に大きいですが山陽3000系と同じ高運転台構造ですので、視界は同じようなものだと思われます。

↑西鉄5000形↓山陽3000系(リフレッシュ車)

車内。一般的に関西私鉄の車両はシートの端の手すりが上まで伸びておらず、蛍光灯にカバーが付くといった仕様です。手すりが上まであるとか蛍光灯にカバーが無いとか、ドアの裏側がステンレス地で銀色だとかいうのは関東私鉄の仕様であり、実は山陽3000系は関東仕様で作られているのですが、この西鉄5000形も関東タイプの車内です。こう見ると山陽電車かと思うくらいで、シートまで同じような色です。(以前は違っていたようです。山陽電車も以前は緑でしたし。)

↑西鉄5000形↓山陽3000系(アルミカー)

乗務員室部分。山陽電車と同じく運転台の後部が出っ張っていますが、後ろに窓がありません。また、山陽電車は車掌側に座席がありますが西鉄にはありません。
↑西鉄5000形↓山陽3000系(冷房改造車)

クーラー。これまた山陽電車と同じものですが、新造時から冷房が付いていたのに3050形のような天井全体を通る風道はありません。3000系の冷房改造車とよく似ています。乗務員室へ冷気を送るための風道は全く同じ構造です。よくここまで似ているものです。

西鉄5000形の川崎重工銘板。その右には車内から操作する非常ブレーキがぶら下がっているのが目を引きます。

西鉄5000形の先頭部。山陽3000系とは左右反対ですが、乗務員室直後に戸袋窓が同じようについています。山陽5000系と同じスタイルですね。台車は空気ばね台車で、これも山陽電車で言えば3056以降のものと同じ。途中で円筒案内式の台車に変わりますが、同じ時期、山陽電車の3066以降も円筒案内式の台車に変わります。西鉄はその後円筒ゴム軸箱支持方式になりますが山陽電車では軸ハリ式になり、ようやく台車の形態が分かれました。

このように山陽3000系と西鉄5000形は姉妹車と言っても良い関係なのですが、西鉄の場合山陽のように車体がアルミ製になることはなく、2006年にステンレス製の電車が登場するまでは鋼製車体を採用し続けました。

さてさて、山陽と西鉄の姉妹関係はこれだけではありません。5000形登場前の主力車両にも同じDNAが。わずかに残る貝塚線にその姿を追います。(続く)

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