せっつ・はりま歴史さんぽ|山陽沿線歴史部

播磨丘陵の古刹・法華山一乗寺を訪ねて(後編)

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こんにちは、山陽沿線歴史部の内膳正です。
前回に続いて、法華山一乗寺を訪ねてみたいと思います。

本堂

山中に佇む本堂を見上げてみました。
斜面に建つ建物の斜面側は懸造になっています。

本堂から眺める

本堂に上がると舞台のようになっていて、三重塔や常行堂、連なる山々を眺めることができました。

開山堂

境内の奥の木々に中に奥の院「開山堂」がありました。このお堂には一乗寺を開いた法道仙人が祀られています。

前回もお話ししましたが、法道仙人が開いた当初の寺院は今の場所の北側の笠松山にあったそうで、この地に寺院ができた時期はわかっていません。ただ、現存するもので年代がわかる最古の建物とされる三重塔は平安時代の承安元(1171)年の建立と伝わっていて、遅くともその頃にはここに寺院があったということでしょうか。
その後、創建当初の天台宗の寺院としてだけでなく、中世には真言律宗の律院も設けられ、一乗寺はこの地域の仏教の拠点となり大いに栄えました。中世から近世にかけて幾度となく発生した火災で資料はあまり残されていないようですが、山中にそびえる広大な伽藍は栄えた当時の姿を今に伝えています。

山門

境内から少し離れた山の中に山門が佇んでいました。
かつては徒歩で訪れる参拝客を迎えていたのであろう立派な山門は山の中で苔むしていましたが、今も車やバスで訪れる参拝客をひっそりと出迎えています。

播磨の丘陵地帯の山の中にある法華山一乗寺。訪ねてみると中世の面影を残す寺院の姿に圧倒されてしまいました。
まだもう少しだけ我慢の時期が続きますが、近場のスポットで少し息抜きはいかがでしょうか。

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