せっつ・はりま歴史さんぽ|山陽沿線歴史部

北神・山田の里を歩いて(前編)

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春の気配を感じながらも、どこか落ち着かないこの頃、いかがお過ごしでしょうか。
こんにちは、山陽沿線歴史部の内膳正です。

箕谷駅

今回のスタートは神戸電鉄の箕谷駅
駅近くのバスターミナルから神戸市バスに乗ります。

山田の里

福地バス停
で市バスを降り、歩いていくと広がるのは志染川沿いに広がる里の景色です。
ここは神戸市内ですが、こんなにのどかな景色が広がるとは。近世にはこの辺りは下総古河藩の所領だったそうで、畦道に佇む「新兵衛石」なる石には藩主に年貢の軽減を訴えた青年の話が残されているそうです。

山道を行く

山中に分け入ると、石仏の並ぶ山道が続きます。

無動寺

山道の先にあったのは無動寺という真言宗の寺院です。

無動寺はかつては「福寺」と呼ばれていたそうですが、創建時期ははっきりとわかっていないようです。現在の姿になったのは江戸時代の宝暦2(1752)年のこと。この地にあった荒廃した寺院を高野山の高僧・真源和尚なる人物が再興したと伝えられています。高野山の影響か、真言宗の寺院となったため、密教寺院らしい雰囲気ですね。

無動寺の境内

山中にあるだけあり、境内はしんと静まり返っていました。ここは仏教寺院ですが、境内の隅には鳥居が…。

若王子神社

境内の鳥居の先には神社がありました。こちらは若王子神社です。福寺と呼ばれていた無動寺の鎮守として建立されたそうで、室町時代の応永5(1408)年の創建と伝わっています。この神社の棟札には永仁5(1297)年と書かれたものもあるそうで、福寺の創建はその頃までさかのぼることができるのではないかと言われています。

のどかな里に中世からの社寺が佇む山田の里。もう少し歩いてみたいと思います。

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