せっつ・はりま歴史さんぽ|山陽沿線歴史部

別府川と工業の街・別府を歩いて(後編)

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こんにちは、山陽沿線歴史部の内膳正です。
前々回、前回に続いて、別府を歩いてみたいと思います。

煙突を望んで

住宅地の中を歩いていると、家並みの向こうに煙突が建ち並ぶのが見えてきました。

加古川製鉄所

煙突に向かって歩くと、水路に突き当たりました。広い水路の向こうには鬱蒼とした森が広がっていて、まるで大きな古墳のような雰囲気です。もちろんこちらは古墳ではありません。この森の向こうには神戸製鋼加古川製鉄所の工場が広がっています。

別府で製鉄所が操業開始したのは昭和45(1970)年のことです。海沿いに広がっていた新田は大規模な工場用地に変わりました。前々回に訪れた多木製肥所は戦前、別府川河口付近の左岸に新工場を建設し、その他の工場の進出もあって、別府の海沿いは工業地帯に姿を変えます。それに合わせて山陽電車の別府駅の利用者も急増しました。

加古川製鉄所を眺める

水路と木々に囲まれた加古川製鉄所はひたすら古墳のような景色が続いています。

別府港

別府の街をぐるっと一周し、別府川沿いに戻りました。
別府港につながる川にはたくさんの船がつながれています。

あかがね御殿を眺める

別府川を少し遡ったところにある橋から河口を眺めてみると、川越しにあかがね御殿を眺めることができました。灌漑用水によって生まれた新田開発で栄え、近代以降は工業都市として栄えた別府。この地を潤した川とあかがね御殿の景色は、別府の歴史を象徴するようにも思えました。

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