こんにちは、山陽沿線歴史部の内膳正です。
前回に続いて、淡路島の洲本を歩いてみたいと思います。
本町
かつて洲本城の内堀だった堀端通を南に向かうと、アーケードのある商店街が見えてきました。こちらは本町の商店街です。
もともと由良にあった城と城下町が「由良引け」によってここ洲本に移ったのは寛永8(1631)年のこと。それ以降、徳島藩蜂須賀家の家老で洲本城代を務めた稲田氏によって江戸時代中ごろにかけて徐々に城下町が整えられていったそうです。現在は堀端通になっている内堀の海側が内町、山側が外町とされ、この本町は外町に形成された商業地でした。
本町の街並み
アーケード街に入ると商店が建ち並び、中には歴史を感じる建物もあって、古くから中心市街として栄えていたことを伺わせます。
淡路信用金庫本町支店
商店街の中で特に目立つのが風格のあるこちらの淡路信用金庫本町支店の建物です。もともとは兵庫農工銀行の洲本支店として建てられた建物で、戦前の昭和10(1935)年の建築です。兵庫農工銀行は戦前戦中に他の県にもあった農工銀行とともに日本勧業銀行(後のみずほ銀行)に統合され、戦後にはここ洲本から撤退してしまいますが、その後には地元の淡路信用金庫がこの建物に入り、今も現役の銀行として使われています。網干の旧網干銀行もそうですが、商店街の中の銀行建築は心惹かれるものがありますね。
外町の街並み
本町商店街から南北の通りを覗いてみると、こちらも風情のある街並みが続いています。
江国寺
通りの突き当りにあったのが江国寺です。
江国寺は洲本城代を務めていた稲田氏の菩提寺です。かつては城や城下町とともに由良にありましたが、「由良引け」で今の洲本に移ることとなりました。江国寺の西側の千草川沿いには他に七つの寺が建ち並んでいて、寺町と呼ばれています。
江国寺の境内
江国寺の本堂は、城代の菩提寺だったせいか、巨大で印象的ですね。
城下町らしい風情ある街並みが今に残る洲本。もう少し歩いてみたいと思います。
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