せっつ・はりま歴史さんぽ|山陽沿線歴史部

須磨・若宮を訪ねて(後編)

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こんにちは、山陽沿線歴史部の内膳正です。
前回に続いて、須磨を歩いてみたいと思います。

旧和田岬灯台

青々とした松が美しい須磨海浜公園の外れに赤い灯台を見つけました。こちらは旧和田岬灯台です。かつて和田岬にあった灯台で、工場用地となるためにこの地へ移転し、保存されています。

須磨海岸

旧和田岬灯台の傍には須磨の海岸が広がっています。海水浴場として人気の海岸ですが、今年は神戸を直撃した台風の影響で早々と終了してしまいました。

神戸市立須磨海浜水族園

須磨海浜公園の中で目立つのがこちらでしょう。三角の建物が印象的な須磨海浜水族園です。

神戸の水族館は明治28(1895)年に和田岬に設けられた和楽園水族館が始まりとされ、それが湊川神社に移転しました。昭和5(1930)年には湊川公園に「湊川水族館」が設けられ、太平洋戦争が激しくなる昭和18(1943)年まで営業をしていたようです。現在の須磨の地に水族園が設けられたのは戦後の昭和32(1953)年のことでした。山陽沿線では人気のスポットですが、背景には深い歴史がありますね。ちなみに、諸説あるようではありますが、和田岬に設けられた和楽園水族館は日本初の水族館とも言われています。

衣掛町

須磨海浜水族園の前の交差点の名前を見てみると、「衣掛町」とありました。この「衣掛」という名前は前回訪ねた松風村雨の物語に因んだもので、周辺には他に「松風町」「村雨町」「行平町」といった地名があります。

若宮神社

須磨海浜水族園から少し歩いた町中に小さな神社がありました。こちらは若宮神社です。もともと、平安時代頃にこの辺りの氏神様として建立された神社で、この神社に因んで周辺の地名は「若宮町」となり、阪神高速のインターの名前にもなりました。道路交通情報などではよく耳にする名前ですが、実際に訪れてみるとこういうところだったのかという発見になりますね。

住宅地と行楽地としてのイメージが強い須磨・若宮界隈ですが、古代からの長い歴史が息づいているような気がします。夏の終わり、水族園とともに歴史の街を歩いてみませんか。

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