せっつ・はりま歴史さんぽ|山陽沿線歴史部

長田・宮川を歩いて(前編)

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夏も盛りの頃、いかがお過ごしでしょうか。
こんにちは、山陽沿線歴史部の内膳正です。

西代駅

今回到着したのは山陽電車の東端の西代駅
直通特急は一部の列車のみしか停車しない駅ですが、山陽電車の起点の駅です。現在は地下駅となっていますが、かつては地上に駅がありました。

西代蓮池公園

駅の北西には西代蓮池公園という公園が広がっています。体育館やプール、野球場などがあり、なかなか充実しています。ちょうど、野球場では少年野球か何かの試合をやっていました。

蓮の池跡

「蓮池」
の名前からわかるように、この公園と隣接する小学校の敷地には、かつてその名も「蓮池」という池がありました。蓮池の歴史は非常に古く、奈良時代にまで遡るとも言われています。言い伝えでは、行基がため池のためにこの地に池を作り、完成の際に蓮の花を投げ入れたそうです。後に、池にはたくさんの蓮の花が咲くようになり、「蓮の池」と呼ばれるようになったとのこと。南側が西国街道に面し、多くの旅人の目に留まったのか、蓮池の名前は色々な書物に登場してきましたが、近代に入り、徐々に埋立てられていきました。明治時代の地図には池が残っていて、地上を走る山陽電車の車窓からも水面を眺めることができたのでしょうが、大正時代に入ると埋め立てが始まり、昭和6(1931)年には完全に埋め立てられてしまいました。現在では公園の一角に石碑と松の木が残るのみです。

大道通

西代蓮池公園から北東へ歩いていくことに。幹線道路は旧西国街道で、この区間では西国への主要街道であっただけでなく、板宿を経て太山寺への参詣路でもあったようで、賑わっていたようです。旧西国街道にちなんで、この通りの両側の町名は「大道通」となっています。

長田神社参道

通りを歩いていくと、真新しい鳥居を見つけました。こちらは長田神社の参道の入り口です。長田神社といえば、高速長田駅から門前の商店街を通って参拝するイメージですが、もともとの参道は旧西国街道に面したこちら側で、地図を見ても、宮川(苅藻川)沿いに神社へまっすぐに伸びる道を確認することができます。

次回は宮川沿いに長田神社へと歩いてみたいと思います。

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