せっつ・はりま歴史さんぽ|山陽沿線歴史部

姫路・野里地区を歩く(後編)

投稿日:



こんにちは、山陽沿線歴史部の内膳正です。
前回に引き続き、姫路の野里地区を歩いてみたいと思います。

威徳寺町の街並み

旧野里街道
を北へ向かうことに。
道沿いには新しいマンションや住宅に混じって古い住宅や商店が各所に残されています。
城下町として栄えた姫路ですが、昭和20(1945)年7月の姫路大空襲で多くの建物が焼失し、 今に残る建物はわずかです。この野里地区は空襲の被害を免れたために、こうして近世以前の建物が残されています。

虫籠窓の住宅

街道沿いには虫籠窓(むしこまど)の住宅がちらほら。
前回見かけた大野家住宅にもあったこの窓は虫かごに似ていることからこのように呼ばれています。こちらの住宅の虫籠窓は縁取りにこだわりを感じますね。

魚橋呉服店

威徳寺町の中ほどの旧野里街道沿いにあったのがこちらの魚橋呉服店です。
大正15(1926) 年の創業という老舗ですが、訪れた時は定休日なのか、雨戸で閉ざされていました。

建物の地層

街道から眺めた魚橋呉服店の建物ですが、南北で建物の構造が異なっています。
北側の屋根が少し高くなっている方の建物が大正時代に呉服店として建てられたもので、南側の屋根が低い方の建物は明治時代に米屋として建てられたものだそうです。
南側は漆喰塗の虫籠窓があしらわれていて、趣がありますね。よく見ると、南側の屋根は薄らとアーチを描くように丸みを帯びていて、どこか優美な印象。建築時期によって見た目や構造に差があるのは、何だか地層を眺めているようですね。

野里地区にはこの他にも趣のある建物が多く残されています。
姫路城が注目を集めている今、城下町の風情を味わいに野里地区へ足を延ばしてみてはいかがでしょうか。

ランキングに参加しています。
お出かけ前にクリックをお願いします!
にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへ
にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。