春暖の候、皆様方におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
山陽沿線歴史部の内膳正です。
突然ですが、みなさん、ここがどこかわかりますか?
公園…?
実は、ここ、このトンネルの上なんです。
その名を湊川公園と言います。
開始二か月目にして早くも山陽沿線から離れてしまいましたが、今日は、神戸名物・湊川公園に昭和レトロをもとめていきたいと思います。
まずは、湊川の歴史を…
六甲山系より流れ出た旧湊川は今の兵庫区の市街地を縦断するように流れて大阪湾に注いでいました。しかし、これがいわゆる天井川で、たびたび洪水を引き起こしていました。(ちなみに、この天井川が運んだ土砂によって形成されたのが兵庫と神戸の間を隔てる岬で、湊川こそが「神戸の母」と言っても過言ではありません! ※個人的な感想です)
かつての神戸の中心街は今の兵庫区の界隈で、そこがたびたび洪水に遭ってはたまらないということで、明治34(1901)年に会下山の下にトンネルが掘られ、湊川は市街地を避けて長田区から大阪湾へ注ぐ新湊川にルートを変更されました。
この時のルート変更により生まれた空き地に造られたのが、新開地であり、湊川公園なのです。
なお、湊川公園の開園が明治44(1911)年、公園の下をくぐる湊川トンネルが開通したのが大正10(1921)年と湊川公園のほうが先にできているので、トンネルの上に公園があるのではなく、公園の下にトンネルがあるという表現のほうが正解のようです。
神戸電鉄湊川駅
湊川公園の横というか下にあるのが、神戸電鉄の湊川駅。
昭和3年に神戸電鉄が開業した当初は地上にあったそうなのですが、神戸高速鉄道の開業で線路は地下に潜ってしまいました。しかし、この湊川駅の建物は開業当時のままとのこと。真ん中の半月状の突起部分には大時計があったそうです。当時はなかなかハイカラな駅舎だったのでしょう。
ここがホーム跡?
駅舎の中のだだっ広い空間、今は美容院があったり旅行代理店が入っていたりしますが、ここが地上時代の湊川駅のホーム跡でしょうか。うっすらアーチを描いた天井がモダンな感じです。
再び湊川公園から
再び湊川公園に上がってみて、街を見下ろしてみました。
神戸の中心は三宮に移り、今の湊川はどちらかといえば下町情緒のある街になっています。山手に向かえば平清盛ゆかりの史跡も点在し、春の休日の散策にはちょうどいいかもしれません。あかさたな
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